2012 Fiscal Year Annual Research Report
米国の高齢者世代の住環境変化とライフデザインに関する文化人類学的研究
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22520825
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐野 眞理子 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (80206002)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2014-03-31
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Keywords | 文化人類学 / 民族学 / アメリカ研究 / 老年人類学 / ライフデザイン |
Research Abstract |
[研究の目的] 本研究は,申請者が1980年代から継続的に調査を行ってきた米国の2地域において,1990年代後半から2000年代に顕著に見られる高齢者用住環境の多様化に着目し,住環境選択を中心とした高齢者世代のライフデザインの変化を,当該地域の福祉政策や,地域社会の文化的・社会的変化の文脈の中で明らかにし,さらに,日本の状況との比較によってアメリカ文化・社会の特性を明らかにすることを目的とする。 [平成24年度の調査](1)平成23年度までの調査で概ね把握できた、米国西部カリフォルニア州サンフランシスコ近郊とウィスコンシン州スティーブンス・ポイント市における老後の住環境の状況の変化をアメリカ全体の変化に相対的に位置づけるため、米国の大規模リタイアメント・コミュニティの発祥の地とされるアリゾナ州サン・シティ歴史博物館や、南カリフォルニア地域での現地調査を行った。(a) 福祉施設,教育機関等で,地域社会の変化について,聞き取り調査ならびに資料収集を行った。(b) 老後の住環境の選択肢とそれぞれのメリット・デメリットについて高齢者センター等で担当者に聞き取り調査を行った。(2)比較対照として,山口県の高齢者施設で、参与観察と担当者に対する聞き取り調査を行った。 [成果]今年度、米国で最初の大規模リタイアメント・コミュニティを調査対象に含めたことで、老後の住環境の変化について、米国全体の動向や、これまでよりも長期間にわたる歴史的変化の文脈に位置づけることができ、時空間の広がりを持つことができた。現在、調査結果の一部を英文の論文と、国際学会で発表する準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、住環境選択を中心としたアメリカ人高齢者世代のライフデザインの変化については、当初予定していたペースで研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、アメリカ人高齢者世代の中に見られる年齢区分や地域による多様性や,モン(Hmong)の人々と,ヨーロッパ系アメリカ人の高齢者ケアの類似性と相違性など,さらにきめ細かく見ていく必要がある。また,日本との比較についてもさらに研究を進めたい。
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Research Products
(1 results)