2012 Fiscal Year Annual Research Report
ネパール社会における階層とジェンダー:ポスト・カースト社会の人類学的研究
Project/Area Number |
22520830
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
佐藤 斉華 帝京大学, 文学部, 准教授 (10349300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幅崎 麻紀子 筑波大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00401430)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 労働 / 女性 / 階層 / ネパール |
Research Abstract |
本年度は、3年間にわたる共同研究事業の最終年度として、過去2年間に実施してきた調査・研究活動によって蓄積してきたデータの整理・分析・とりまとめ作業を行った。研究事業2年目に実施した長期にわたるフィールドワーク(これは研究代表者・佐藤による)を通して得たものを含むデータはそれなりの規模を持っており、その整理・とりまとめ作業は本年度中に完了可能な性質を持つものでは当然ない。それでもその一部は既に公けの場で発表され、公刊されることが既に決まっているものもある(以下を参照)。 ネパールの特に労働者階級に属する複数の職業女性グループに焦点をあてて調査を行った佐藤は、そのなかでも、建築労働者女性の労働実態と労働観に関わるデータのとりまとめから着手した。その成果は、複数の学会・研究大会で発表され議論が深められるとともに、最終的には南アジア学会のジャーナルに投稿され公刊の運びとなっている。ネパールの女性労働に関する調査の成果は、佐藤が継続してきたネパールの先住民ヨルモ社会のジェンダーを扱った論文のなかにも一部組み込まれた。 中間層女性を中心とする調査を行った幅崎は、本共同研究プロジェクトを通して集めたデータを主たるソースとする成果を今年度中に発表することはできなかったが、従来から継続調査してきたネパールの女性の再生産活動を主に扱った発表のなかにこのデータを組み込むかたちで、その一部を公にしている。 佐藤・幅崎ともに、各々が本プロジェクトで集めた調査資料の整理・分析作業の途上にある。これを形ある実績とすることができた部分は限定的であり、かつ、両者の資料を総合してジェンダー/階層の視点からネパール社会の現状を俯瞰するという作業にはなお入れていないといわざるをえない。とはいえ、今年度の研究活動を通じて、そのような段階に入るための準備は整えられたということができよう。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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