2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530016
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
本野 英一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20183973)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 治外法権制度 / 債権債務処理 / 上海会審衙門 / 地方審判庁 |
Research Abstract |
昨年度の研究活動は、主としてケンブリッジ大学図書館所蔵のジャーディン・マセソン商会文書並びにイギリス国立公文書館での史料収集活動に終始した。前々年度に終えた1905年までの上海会審衙門を通じて在華外国企業が中国商人とその保証人を相手どって行った強引な債権取り立てが、最終的にこの年年末の大暴動を引き起こして以降、事態がどのように展開したのかを記した具体例が、手元にはアメリカ側の史料と日本側の史料しか入手できていなかったため、これを入手する必要があったからである。史料探索活動は成功におわり、ケンブリッジ大学図書館所蔵のジャーディン・マセソン商会文書からは1990年代に新規公開された文書から1910年恐慌をめぐる新史料を発見し、イギリス国立公文書館からは1906年から1937年に会審衙門で扱われた有力な判例に関する様々な文書を発見し、写真に収録することができた。現在はその史料の分析中である。成果発表は今年から行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1906~37年にかけての在華外国企業と中国商人とその保証人との間の債権債務処理問題の中核となすイギリス企業がからんだ事件の史料を入手できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今回入手できた史料を既に入手済みの史料と付き合わせ、1906年から1919年にかけて債権債務処理問題をめぐって強引な取り立てを行い続けてきた在華外国企業とその後ろ盾となっていた上海列国領事団に対して中国側が体勢を立て直して如何なる対応をとるようになっていったのか、またその背景となっていた信用制度の動揺、保証人の債務補償問題についても独立した論文を書く予定。
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