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2011 Fiscal Year Annual Research Report

グローバルな「公衆衛生上の危険」への国際社会の対応―国際保健規則を手掛かりとして

Research Project

Project/Area Number 22530049
Research InstitutionDokkyo University

Principal Investigator

鈴木 淳一  獨協大学, 法学部, 准教授 (10286015)

Keywords国際保健規則 / IHR / 世界保健機関 / WHO / 国内実施
Research Abstract

平成23年度は前年度に引き続き国際保健規則(IHR)について情報収集を行い、その成果の一部を論文として発表した。
情報収集のため、日本国におけるIHR上の国内連絡窓口担当者を含めて厚生労働省職員と意見交換を行ったほか、WHO神戸センター協力委員会において担当者にインタビューを行った。また、中谷比呂樹氏(世界保健機関(WHO)の本部事務局補)、鈴木元氏(国際医療福祉大学教授)らの講演会を聴講した。
これらの情報を分析した成果の一部を、大学の紀要である獨協法学に論文として発表した。本論文では、IHRの改定過程を踏まえた同規範の基本的枠組みを示し、その内容を詳述した。なお本論文中において、IHRと他の経済レジーム等との抵触についても検討し、IHRと他の条約レジームによる規制が競合した場合、IHRのみを優越させるのではなく、両者の間で協力と調整がなされるべきことが規定されていることを示した。本論文の内容を踏まえて、平成23年度に厚生労働省が開催した検疫所職員を対象とした研修会(「平成23年度船舶衛生検査技術等研修会」2012年3月2日実施)において、IHRの国内実施を含む情報提供を行った。
以上の研究成果を社会に還元するため、1.厚生労働省主催の前述の研修で講師を務めたほか、2.外務省の麻妻信一氏(外務省中東アフリカ局アフリカ第2課長・元外務省大臣官房総務課危機管理調整室長)による外交講座「東日本大震災と日本外交・国際社会」においてコーディネーターを務めて国際的健康リスクを説明し(2011年11月21日)、3.高校生を対象とした獨協大学オープンキャンパスにおいて東日本大震災への対応でWHO等の国際機関が果たした役割について解説し(2011年8月28日)、4.学生を引率して横浜検疫所を訪問し、IHRが実社会で果たしている役割について学生の理解を深めた(2012年2月17日)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

IHRの実施に関する情報収集のうち、特に日本国内での情報収集については、関係担当者との意見交換が実現するなど進展がみられた。またIHRと他の条約レジームの関係については、論文中で分析結果を簡潔に示した。

Strategy for Future Research Activity

IHRの国内実施については、各国の国内法状況が多様であることに加え、直面している公衆衛生の状況が国によって顕著に異なる。それゆえ、本研究では、各国の国内法制度の細かい差異にこだわることなく、主として国際法学の視点からIHRの国内実施の分析を俯瞰的に行うものとし、WHOを中心とした国際的平面での対応への評価を中心として研究する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 世界保健機関(WHO)・国際保健規則(IHR2005)の発効と課題-国際法の視点から-2011

    • Author(s)
      鈴木淳一
    • Journal Title

      獨協法学

      Volume: 84号 Pages: 189-292

URL: 

Published: 2013-06-26  

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