2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530066
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
三枝 有 信州大学, 法曹法務研究科, 教授 (50247631)
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Keywords | 刑事法 / 刑事政策 / 児童虐待 / 特別刑法 |
Research Abstract |
「児童虐待の刑事規制の在り方」の研究に関する平成23年度の研究実績の概要につき以下に総括的評価を含め報告致します。 1.概要…総括的評価 平成23年度は、児童相談所を初めとする実地調査やヒヤリングもかなり実施することができました。また、研究目的である児童虐待への刑事機能に関する基礎データ等の収集も予定通り遂行でき、概ね研究計画に沿った研究活動を行うことができたことから、一応の成果を出すことができたと思われます。そして、11月には、日本法政学会で研究成果の発表(児童虐待への刑事法的介入と理論背景)をおこなうことができ、最終年度に向けてのまとめ段階に入ることができるに至りました。 2.概要…計画遂行状況 平成23年度は、研究の中心的年度でもあることから、研究・調査の基礎的データの分析・評価のみならず、最終年度に向けての理論構築と検証を開始することが研究計画の中心になっており、これらの理論を学会で発表する成果を得られました。行政刑罰に関する資料・データの収集ならびに警察・福祉関係者からの児童虐待への対応状況の聞き取り、中国での南開大学での調査・データ収集をも一応終了し、追加的にデータを収集するのみで、次年度には成果を学会論文発表できる段階まで遂行することができるに至りました。以上
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ等の収集も一応終了し、日本法政学会で発表ができるまで研究成果があげられたことならびに中国の大学(南開大学)での発表もおこなえたことから一応の段階まで研究が進行し完成段階に近づけたことから。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、児童虐待の実情ならびに福祉および警察現場における対応状況についての最終的情報分析を実施するとともに、従前できなかったデータの補充調査を実施することで、最終的な結論を導き出すことを予定するものである。そして昨年度の検討結果ならびに日本法政学会での児童虐待に関する発表を受けて、学会紙への論文発表を行うことを予定している。さらに、今年度中に、日本子ども虐待学会への論文の掲載も検討している。このように、児童虐待への研究成果を学会等での発表ならびに論文掲載することで、社会的に研究成果発表を行うための情報収集と関係者へのヒヤリングを行うことを予定している。同時に、これらの研究成果発表の追加的リサーチを中国の南開大学等でおこなう予定である。
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