2010 Fiscal Year Annual Research Report
企業行動に対するモニタリングとサンクションの実効ある連携構築に向けた比較法的研究
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22530080
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上田 純子 九州大学, 法学研究院, 教授 (40267894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅昭 静岡大学, 法務研究科, 教授 (30380124)
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Keywords | 株式会社の機関設計 / 経営判断の原則 / 触法行為と経営裁量 / ドイツ株式法 / イギリス会社法 / 比較法 / ノン・ペナル・サンクション |
Research Abstract |
平成22年度は、研究期間の初年度であり、資料・文献の収集と分析とを精力的に行った。できるだけ鮮度の高い文献の確保に意を注ぎ、平成22年度に新たに刊行された関連文献情報に丹念にあたり、現物の収集に努めた。さらに、外国文献の充実を図るため、研究代表者・分担者が、各々、手分けして外国渡航を実施し、国内では入手しがたい貴重資料を得た。また、両者は、この在外研究期間を利用して、ドイツおよびイギリスの現地研究者との積極的な交流を図り、文献的情報以外の情報収集にも努めた。以上のようにして収集された情報・資料は、現在、研究代表者・分担者による整理・分析の途上にある。なお、研究代表者は、上記の外国渡航のほか、ノルウェー国オスロ市において、2010年11月末から12月初頭にかけて開催された国際的ワークショップでの報告においてわが国の会社法上の機関設計と経営監督の制度設計上の問題点に触れ、他国の会社法研究者との情報・意見交換を行う貴重な機会を得た。本研究課題へのフィードバックは決して少なくない。 上記の通り、平成22年度は、研究のいわばインフラ整備に主眼を置いたため、本研究課題に直結した研究成果の活字を通した公表を積極的に行うことができなかった。もっとも、研究代表者・分担者はともに研究課題の追究とその成果の公表に意欲的であり、綿密な打ち合わせのもとに、本研究の窮極的目標・段階でもある共著書の出版に向け具体的な計画を練り上げ、同計画に沿って、現在、各自、専門の観点からの研究を鋭意遂行中である。 平成23年度は、平成22年度の資料分析の結果をさらに発展させ、研究成果の中間発表を随時行う予定である。
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Research Products
(6 results)