2011 Fiscal Year Annual Research Report
気候変動政策パッケージの提案に向けた法政策的研究-日欧比較調査を踏まえて
Project/Area Number |
22530106
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
奥 真美 首都大学東京, 社会科学研究科, 教授 (30304968)
|
Keywords | 気候変動政策 / イギリス気候変動法 / 気候変動政策パッケージ2020 / EU |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、EUにおける気候変動政策の法的枠組とそのもとでの政策パッケージの導入状況に関する調査を実施するとともに、イギリスにおける2008年の気候変動法制定以降の対応状況について調査研究を行った。具体的には、EUが打ち出している気候変動政策パッケージ2020の概要に加え、さらに2050年までのロードマップの中身とそれらに包含される立法措置について調査検討を行った。さらに、イギリスの2008年気候変動法への対応として、2008年から2022年までの3期にわたる国全体のおよび官庁別のカーボン・バジェットの設定、2010年カーボン削減コミットメント(CRC)エネルギー効率スキーム命令の制定、カーボン排出削減目標(CERT)達成のエネルギー供給事業者への義務付け延長のための命令制定、廃棄物削減制度(パイロット事業)の導入に向けたガイダンス策定、使い捨て袋に係る課金制度導入に向けての業界団体との協定締結と削減率の合意、再生可能交通燃料義務(RTFO)制度の改正命令の制定などが行われており、これらの詳細をさらにフォローした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中長期をにらんで、年々新たな方針や施策が打ち出され、充実が図られてきているEUおよびイギリスにおける気候変動政策について、立法措置も含めて入念にフォローし、その概要および成果を把握・分析できており、日本の気候変動政策の構築に資する貴重な視座を得られていることから、当初の研究目標に照らして、おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
さらにEU等における最新動向とこれまでの成果について調査分析を進めつつ、これまで得られた知見をもとに、日本における立法措置を含む中長期的な気候変動政策に対する提言としてまとめあげていく。
|
Research Products
(5 results)