2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22530120
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 善一郎 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (30009823)
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Keywords | 参議院 / 選挙 / 日本政治 |
Research Abstract |
1)本年度は研究計画の二年度目であり、参議院選挙に関する書籍や文献を前年度に引き続いて、精力的に収集した。 2)上述の資料収集のほか、本年度から、参議院選挙の資料を直接、地元の選挙管理委員会に赴き、収集することを行った。すなわち、大阪府、兵庫県、岡山県、そして、熊本県においてそれを実施した。 3)2)で行った資料収集にあわせて、岡山県においては、石井正弘知事、自民党県会議員の有力者である高原俊彦氏、および、民主党県会議員の千田博道氏から、岡山県の参議院選挙の実態に関して、また、それと関係した岡山県政の状況について、インタビューを実施し、有益な情報を得ることができた。また、熊本県においては、蒲島郁夫知事に対してインタビューを実施し、熊本県における参議院選挙の実態とその傾向について話を伺った。なお、同知事は、日本政治の研究者でもあるので、参議院選挙を含め、日本の選挙について、同氏の考えを聞いた。また、熊本県においては、井芹浩文・崇城大学教授、元共同通信社論説委員長に対してもインタビューを行い、戦後の日本政治の特徴について、同氏の見解を聞き、有益であった。 4)これまでの研究から、選挙制度やマニフェストに関して、簡単な論説を発表した。「衆院選挙制度をどう変えるか」(公明、2012年4,月号)、「マニフェストは取り扱い注意だ」(webイミダス)。前者は、小選挙区制度の欠陥を明らかにして、比例代表制度を評価すべきであるとした。また、後者は、日本で提唱されてきたマニフェストはそもそも実現不可能な議論であることを論証したものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までに参議院選挙の通時的分析にあたり必要な資料が概ねそろえることを目指していたが、それがほぼ実現したため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策としては、これまで収集したデータに基づき最終目標である参議院選挙の通時的な分析を行う一方で、これまでの収集等で不十分であった点を文献やインタビュー等で補う。
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