2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヘゲモニー政党制の比較研究:生成・安定・解体モデルの構築
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22530134
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
岸川 毅 上智大学, 外国語学部, 教授 (60286755)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 政治学 / 比較政治 / ヘゲモニー政党制 |
Research Abstract |
本年度は最終年度にあたるため、これまでに収集した各国資料をもとに、時系列分析と比較分析を総合する作業に入るとともに、以下の点に関して補強を図った。 第一に、前年度の研究の過程で、ヘゲモニー政党制の成立以前(プレ・ヘゲモニー状況)における議会制および選挙の導入の程度が、その後の展開に根本的な影響を及ぼすとの認識にいたったため、この点に関する議論を補充・強化するため、各国事例に関する歴史資料の追加収集を行い(台湾に関しては9月に短期の海外文献調査を実施)、それに基づいた再分析を行うことで、全体の議論を補強した。またメキシコの事例に関しては、その成果を6月の比較政治学会で報告した。 第二に、7月のメキシコ大統領選挙で、かつてのヘゲモニー政党・PRI(制度革命党)が政権復帰したが、これは台湾における国民党の政権復帰に続く2つ目の事例としてヘゲモニー政党制解体後(ポスト・ヘゲモニー状況)の研究にとって重要な意味を持つため、メキシコを研究対象とする研究協力者の箕輪茂(上智大学イベロアメリカ研究所準所員)とともに、集中的な情報収集と討論を行った。選挙後の状況に関しては、2月~3月にかけて同研究協力者をメキシコ市と北部諸州の政治状況の調査のために派遣したので、3月に調査報告会と検討会を実施した。 以上のことから、当初の予定よりやや時間を要したが、全体の議論は確実に強化された。本研究の成果の出版(法政大学出版局)が決まったため、出版に向けて最終的な取りまとめを進めている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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