2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22530146
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
土倉 莞爾 関西大学, 法学部, 教授 (00067703)
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Keywords | フランス / 選挙政治 / ペリノー / 2012年 / 大統領選挙 / 拒絶の投票 / 政権交代 / Modem |
Research Abstract |
1.2011年5月1日~10日,2012年2月26日~3月7日,フランス共和国パリにおいて「現代フランス選挙政治の構造と展望」に関する現地調査・文献収集・ヒヤリングを行なった。また,10月29日~11月4日,別の研究課題でパリに滞在した合間を縫って,フランス現代政治研究所長パスカル・ペリノー教授と面会を果たすことができて,吉田徹北大准教授とともに2012年フランス大統領選挙について意見交換した。 2.2011年6月,単著『拒絶の投票:21世紀フランス選挙政治の光景』(ISBN 9784873545172)を関西大学出版部より刊行した。ただし,関西大学出版部の会計年度の都合により,3月刊行の記載となっている。 3.2011年7月,「現代日本における政権交代論の個人的考察」『関西大学法学論集』第61巻第2号を刊行した。 一見,「現代フランス選挙政治の構造と展望」研究と関連ないようであるが,政権交代は選挙政治と深く関わり,現代日本の選挙政治は現代フランス選挙政治と通底するものを持っている。 4.2011年11月,「キリスト教民主主義の全盛と衰退:第2次大戦後以降の比較政治史的考察」『関西大学法学論集』第61巻第4号を刊行した。第2次大戦後の西ヨーロッパのキリスト教民主主義政党について考察したものであるが,フランスのキリスト教民主主義の末流はバイル派の政党Modemにつながり,現代フランス選挙政治において重要な位置を占めている。 5.2011年6月,日本比較政治学会研究大会(於北海道大学)に出席して,「比較政治史の中のキリスト教民主主義」について報告した。また,10月,日本政治学会研究大会(於岡山大学)に出席して,「現代フランス選挙政治の構造と展望」研究の知見を広めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フランス現代選挙政治の現在進行形の情報,資料収集については,かなりの成果が得られたが,現代選挙政治研究の学説史については満足した成果が得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
資料収集だけでなく,ヒヤリングの回数も増やしたい。また,パリだけの定点観測よりもフランスの地方都市にも研究調査の足をのばしたい。
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