2012 Fiscal Year Annual Research Report
「新冷戦」期東アジア国際関係の展開:韓国の北方外交と対日米外交に焦点を当てて
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22530151
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木宮 正史 東京大学, 大学院情報学環, 教授 (30221922)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 韓国 / 北朝鮮 / 朝鮮半島 / 東アジア / 日韓関係 / 米韓関係 / 冷戦 / デタント |
Research Abstract |
第一に、従来、収集した、1970年代および1980年代の韓国外交に関する、韓国、米国、日本、英国など多国間の外交文書や、それに関わる多国間の政治指導者や外交官などの回顧録などの分析を進めることを通して、特に、韓国の北方外交に関して、従来あまり注目されなかった、朴正煕政権および全斗煥政権による「北方外交」に関しても、その可能性と限界を踏まえて評価を試た。 第二に、1980年と81年、韓国の政治変動に伴って、従来とは異なる日韓関係が登場し、日本の対韓安保経済協力問題が浮上したわけだが、なぜ、こうした問題が新たに浮上したのか、その背景を、1970年代における日本政府の外交文書と、1970年代および1980年1981年の韓国外交文書に対する調査を通して、実証的に明らかにする作業を行った。 第三に、韓国の対途上国外交、対共産圏外交を、特に、北朝鮮との外交競争という観点から再検討することを通して、なぜ、1970年代および80年代に、単に、政治経済体制実績の優劣だけではなく、外交競争という点でも、南北朝鮮間のパワーバランスに逆転が生じたのかを明らかにした。 第四に、既に、1970年代における朴正熙政権の対共産圏外交、非同盟外交、対日外交に関しては研究成果を発表しているので、それに加えて、1980年代初頭における韓国外交を、1970年代からの連続と変容という二つの側面から明らかにする研究に関して、その成果を単著『国際政治のなかの韓国現代史』および共著『日本の外交第2巻外交史戦後編』の一部として公表するとともに、朴正煕政権の評価に関して「朴正煕研究のさらなる発展とその普遍的意味」という論文を作成し、それを日本国際政治学会の学会誌に発表した。 最後に、歴史研究に基づき、2013年の領土問題をめぐる日韓の摩擦や、選挙による新政権の登場に直面した日韓関係の現状分析と展望に関する提言を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)