2013 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化時代のローカル・アクター:ラテンアメリカの人権NGOの発展と市民社会
Project/Area Number |
22530164
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
杉山 知子 愛知学院大学, 総合政策学部, 准教授 (90349324)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 移行期正義 / ラテンアメリカ / 集合的記憶 / ローカルな移行期正義 / 平和ミュージアム / 人権 / 国際規範 / アドボカシーネットワーク |
Research Abstract |
平成25年度は、以下の研究実績があげられる。第一に、日本国際政治学会、日本ラテンアメリカ学会、日本平和学会などの研究大会、地方部会、国際関係理論に関する研究会に参加し、関連テーマの議論を参考にし、人権保障の分野において国際規範の伝播の評価、ジャスティス・カスケイド論の批判的検討を行った。人権分野の国際規範の広がりが、従来の国際レジーム論の枠組みの中で分析・説明できるか否かについては今後も検討課題である。尚、人権分野での国際規範の広がりについては、リベラリズムの国際関係理論と関連させ、研究成果の一部を公表したいと思っている。 第二に、平成26年2月4日から2月25日にかけて集合的記憶に関する海外視察(ペルー・チリ)を行った。特に、人権侵害がどのように記憶され、次世代に伝えられているのか、テーマを共有するNGO、ミュージアム間・他のラテンアメリカ諸国との連携の有無および協働事業についての資料収集及び考察を行った。人権に関するミュージアム、公共空間については、アルゼンチン・ブエノスアイレスのESMAや記憶の公園の例にみられるように、自国で起きた国家テロリズム・人権侵害に対する集合的記憶の構築が中心であった。しかし、ペルー国立博物館で開催されているYuynapaq: Para Recordarと題する写真展示がチリの人権記憶博物館においても、特別展示として紹介されるなど開催されるなど、ラテンアメリカ諸国間での連携も見られるようになったとの知見を得た。どの程度ラテンアメリカ諸国間(政府レベル・地方政府レベル・NGOレベル)が連携し合うようになってきているのかについては今後の課題でもある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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