2012 Fiscal Year Annual Research Report
人口高齢化と産業構造-産業のサービス化,高齢者就業,および年金改革-
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22530190
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
宮澤 和俊 同志社大学, 経済学部, 教授 (00329749)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 人口高齢化 / 公的介護 / 健康寿命 / 出生率 / 資本蓄積 / 誘惑と自制 |
Research Abstract |
「自制心,出生率,および資本蓄積」を『経済学論叢』(同志社大学紀要)に公刊した.Gul and Pesendorfer (2001, 2004)の誘惑と自制心モデルを応用し,誘惑の自制コストが大きい経済では,(1) 貯蓄率が低下し,出生率が上昇すること,(2) 長期的は,1人あたり所得水準が低下し,経済成長率が上昇することを理論的に示した.本稿の結論は,自制コストの異なる経済を比較するとき,1人あたり所得と成長率の間に負の相関があることを意味している.論文は投稿に向け改訂中である. "Healthy life expectancy, dynamic efficiency, and a Pareto-improving subsidy for long-term care" を国際財政学会で報告した(ドレスデン,8月).健康寿命が延びる状況であっても適当な公的介護支給が厚生を改善すること,さらに,経済が動学的非効率であるとき,現行世代のみならず制度改革の移行期を含めた将来世代の厚生をも改善することを理論的に示した.論文は現在投稿中である. "Sibling rivalry and fertility dynamics in the gift economy" を応用地域学会で報告した(青森公立大学,11月).親への所得移転についてきょうだいが戦略的に行動するとき,出生に関する親の意思決定が子の意思決定に影響を与えること,出生率の変動を通して資本蓄積経路が非単調になり得ることを理論的に示した.論文は,同志社大学ライフリスク研究センターのディスカッションペーパーとして公開されている.論文は現在投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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