2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530200
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
落合 功 広島修道大学, 商学部, 教授 (10309619)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 国益思想 / 封建思想 / 池上幸豊 / 田村藍水 / 甘蔗砂糖 / 大久保利通 / 国産化 / ネットワーク |
Research Abstract |
池上家は、武蔵国川崎領大師河原村(現川崎市)の名主を代々務める家である。とりわけ池上幸豊(太郎左衛門)は、埋め立てによる新田開発(海中新田開発)や、砂糖国産化事業を積極的に推進した。 池上幸豊は、農民身分として大師河原村の名主を務めるだけでなく、当時の権力者である田沼意次を始めとして、趣味として嗜んでいた和歌の師匠である成島道筑、医学者でありながら高麗人参の育成に尽力した田村藍水、学者としてエレキテルなどの発明をした平賀源内など、歴史的にも著名な人物との付き合いがあった。かかる視点は、身分制社会の近世において、身分を超えた広い人間関係を示すものとして注目できる。そして、本研究テーマの主題である国益という表現を使用し、甘蔗砂糖の育成を推進した人物としても知られている(拙著『近世の地域経済と商品流通』岩田書院、2007年)。恐らく、池上幸豊は、日本の歴史上、国益という表現を初めて積極的に使用し、国益を着想の軸に据えた発想(=国益思想)で行動した人物といえるだろう。 本研究では、かかる池上幸豊を取り上げ、国益思想に至る背景について、池上氏自身からと社会的な背景、そして先に紹介した、実学者、政治家、国学者の三つのネットワーク(人的関係)から明らかにしてきた。また、同時に、国益思想が近代以降につながることになる、国権や国策の問題について、これまで自身が研究テーマとしていた大久保利通などを再検討することで研究を進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)