2012 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な地域産業構造のあり方の提示 ~「企業生態学」の構築~
Project/Area Number |
22530237
|
Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 飛鳥 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90513060)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 順一 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00342460)
阿部 敏哉 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10231961)
穴澤 正宏 東北工業大学, 工学部, 准教授 (60337194)
沢田 康次 東北工業大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80028133)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 地域経済 / 企業生態学 / 中小製造業 |
Research Abstract |
本研究では実態調査と数理モデル解析の2つの手法を用い、中小企業の存続を生物の繁栄になぞらえて、種が発展していくためのポイントを探った。インタビュー調査を通して宮城県の自動車産業立地と集積について検討し、優良製造業者の強みを活かすことにって連携により強固な産業基盤が築けるかどうかについて議論を深めた。自動車産業集積により宮城県企業の繁栄が期待されているが、現状で納入を行なっている企業は県内でも有数の優良企業であり、「自助努力」によって仕事を得ている。新産業や新技術開発に向けた県内企業の自助努力の過程とその成功事例の共通点を形式知化し、他企業への知識移転の一層の推進が必要である。 数理モデル解析では技術協力の効果に焦点を当てており、競争関係が全体の発展に果たしている役割は明らかでなかった。そこで、2 企業が親企業から同製品を受注し競争関係にあり、技術力の差があった場合、親企業は発注をどう割り振るのがよいかを解析した。中小企業間の競争の強さを指定する分配指数γと、十分時間が経過した後での親企業の総発注量z の関係を数値シミュレーションにより調べた結果、親企業の長期の成長にとって最適なのは、1.需要拡大指数(以下θ)があまり大きくなく、需要拡大効果が小さいときは、γ=1( 2 企業が共存できる上限)あたり。2.θが1に近く、需要拡大効果が大きい場合は、γが1より少し小さいところ。3.中小企業間の受注競争により親企業の成長が加速される効果は、θの値に大きく依存(θが大きいほど効果大)。企業間の競争の強さが共存できる上限(γ=1)よりやや弱いときであった。親企業は短期的利益を犠牲にして2企業間の競争をやや緩めにコントロールすることで、より大きな長期の成長が得られる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)