2011 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病を合併する病的肥満症患者に対する減量手術の費用便益分析
Project/Area Number |
22530247
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
柿原 浩明 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20351314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 成人 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (80368349)
後藤 励 甲南大学, 経済学部, 准教授 (10411836)
山本 寛 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (00283557)
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Keywords | 生活習慣病 / 減量手術 / 費用便益分析 / 医療経済 / 糖尿病 |
Research Abstract |
【目的】減量手術の経済効果 【研究方法】減量手術を受けた患者に対して,術前および術後における,(1)食費(2)交通費/移動費(3)治療費(医療費)(4)サプリメント費(5)被服費(6)美容/理容費(7)交際費(8)水道光熱費,収入,手術費に対するWTPなどに関するアンケ-ト調査を行った. 【結果】無作為に抽出した31名からの結果は,術前の医療費自己負担分は一ヶ月平均1万2597円,0円の7名を除くと1万6270円であったのが,術後において0円が11名に増加し,平均医療費自己負担分が3286円となり,一人あたり平均9311円減少した.年間では11万1732円となり,自己負担率が3割とすると37万2440円の医療費減少効果があった. 【考察】年間医療費削減効果は術後において加齢に伴い拡大していく可能性が高いと医学的に考えられるが,それに関するデータは我が国では始まったばかりの手術であり利用できない.そこで医療費削減効果が同じだけ続行すると仮定しシミュレーションを行った.30歳で手術して80歳まで生きたとした場合,50年間の累積医療費削減効果は割引なしで1862万2000円,1%割引現在価値で1474万4184円,3%割引現在価値で987万277円であった.50歳で手術して80歳まで生きたとした場合,30年間の累積医療費削減効果は割引なしで1117万3200円,1%割引現在価値で970万7941円,3%割引現在価値で751万8988円であった.実際はこれ以上差がついていくと予想されるので,社会的にみてもこの手術は望ましいと考えられ,早期保険適応が必要であると思われる. 滋賀医大での手術症例が本年度4例増加したが,結果は同様であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
滋賀医大,メディカルキューブ共に症例数は増加している
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Strategy for Future Research Activity |
個人単位で時系列的に追えるようにしたい
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