2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530280
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
栖原 学 日本大学, 経済学部, 教授 (50139078)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 経済体制 / ソ連経済 / 社会主義経済 / マクロ経済指標 / 工業生産指数 |
Research Abstract |
本研究の目的は,1991年末に消滅したソ連のマクロ経済指標,とりわけ最も包括的な経済活動実績指標である実質GDP(あるいはGNP)を,ソ連成立時からその消滅まで(資料の関係で1913年から1990年まで)の期間について新たに推計することであった。よく知られているように,ソ連政府が公表していた社会的総生産あるいは生産国民所得などの一連の指標は,通常の(西側の)国民経済計算とは体系を異にするものである上に,その計算プロセスにおいて経済成長の過大評価を含むものであった。本研究は,通常の国民経済計算体系の考え方に基づき,できるだけバイアスを排除したソ連のマクロ経済指標を新たに構成しようとするものである。また推計は,工業,農業等の各生産部門についての付加価値生産指数を作成し,それらを適切なウェイトで集計することによって経済全体の付加価値生産指標すなわちGDP指数を作成するという手順で進めるという計画であった。 残念ながら,研究終了年である平成24年度末までに上記の目的を果たすことはできなかった。完成することができたのは,工業についての付加価値生産指数を作成するという課題のみであった。これについては24年度末に刊行された『ソ連工業の研究』という著作にまとめることができた。しかしその他の生産部門については,工業と同様の生産指数を推計するところまではいかなかった。すなわち農業については,その総生産について生産指数を作成したが,さらに付加価値生産指数とするためには中間投入を計算して総生産から差し引かなければならない。その他の部門(建設,運輸,通信,商業等)については,労働投入に関するデータを収集したにとどまった。当初の目的を達成するために,引き続き研究を進めていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)