2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22530297
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
樹神 昌弘 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究企画部・研究人材課付, 海外研究員 (20450512)
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Keywords | 生産性 / 経済発展 / 開発途上国 |
Research Abstract |
本研究では、企業からのデータ収集を行うことが一つの鍵になる。前年度には、企業に対してアンケート調査を実施し、データの収集を行った。しかし、アンケート調査では企業からの回答を得られなかった質問も少なからず存在した。このためアンケート調査を、別のデータにより補完する必要が生じた。アンケート調査は主に労働データの調査と財務データの調査から構成されていたが、特に財務データについての回答を拒否されることも少なくなかった。一方、財務データに関しては、マレーシアで活動する企業については企業登録所(SSM)への毎年の報告が義務付けられており、この財務データは購入することが可能である。23年度の調査では、SSMデータの購入を行った。これに加えて、マレーシアとの比較を行うために、韓国製造業のデータ収集も進めた。以上の結果、データ収集が大幅に前進し、マレーシアおよび韓国についての生産関数を計測するためのデータの多くが整備された。今後は、構築された上述のデータベースを利用して、両国およびすでにデータを入手しているインドネシアについての生産関数を計測する。推定された生産関数に基づき、3国の労働生産性についての考察を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りの進捗である。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータを利用し、マレーシア、インドネシア、韓国の生産関数を推定する。推定された生産関数から、熟練労働者、未熟練労働者、および資本の生産額への寄与度についての考察を行う。3カ国を比較することにより、マレーシアについての労働者の生産性が他国と比較してどのような位置にあるか。あるいは、熟練労働者の技術の向上により、生産性の上昇が有意に起きているといえるかを確認する。
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