2012 Fiscal Year Annual Research Report
先端デリバティブ取引の機能と規制に関する総合的研究
Project/Area Number |
22530311
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
仁科 一彦 明治学院大学, 経済学部, 教授 (30094311)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ファイナンス / ボラティリティ |
Research Abstract |
研究期間の最終年度である本年度の主要なテ-マは、われわれが開発したボラティリティ・インデックス(Volatility Index Japan,VXJ)の諸特性を理論的および実証的に検討して、さらなる改良に資することとした。その理由は、先端的なデリバティブ市場が持つ機能のなかで、ボラティリティに関する情報が大きな関心を集めており、その重要性が注目されているからである。ボラティリティ指数は、アメリカ連邦準備銀行’(Federal Reserve Bank of St. Louis)におけるプロジェクトで精力的に展開されているように、金融経済のみならず国民経済全体にかかわるリスク指標として重視され、その開発と改良を目指して多くの研究者がしのぎを削っている状況にある。(“Disentangling Diverse Measures: A Survey of Financial Stress Index”, by Kliesen, K., M. Owyang and K. Vermann, September/October 2012) 。 今年度の分析をふまえて、現在作成中の論文では、以下の数点を強調する計画である。第一は、ボラティリティ指数の効力と優位性を検討するためには、非常に長期のデ-タを必要とすること。短期的な時系列分析では指数による情報の反作用を排除できないからである。たとえば、指数が近い将来におけるリスクの上昇を示した場合、市場取引を控える参加者が増加すると考えられるが、それが急激に発生すれば逆に市場の暴落を招く危険性もある。第二に、マクロ経済や金融経済一般の動向に資するためには、複数のデリバティブ市場から作成された指数を用いた何らかの平均値を利用するのが望ましい。なぜなら、単独のデリバティブ市場における指数は特定の要因による影響を受けやすいからである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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