2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530315
|
Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
二村 英夫 広島市立大学, 国際学部, 教授 (00316134)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 広雅 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (80352540)
小川 一仁 大阪産業大学, 経済学部, 准教授 (50405487)
|
Keywords | 地域通貨 / 地域活性化 / 貨幣理論 |
Research Abstract |
実験経済学の手法を用いて、地域通貨の役割を分析した論文が、「地域通貨使用体験が公共財供給にもたらす影響」として、中央大学の『企業研究』2010年度の第17号に掲載された。また、最近の地域経済の実態を調査するために、2010年8月に岐阜県高山市を訪問し、市役所の主要な課等を訪ね、地方の中規模都市の商工業、農林業、畜産業、観光業などの実態と地方都市が抱えている構造的な問題(地域の高齢化問題、一次産業の継続維持、新規産業の開拓、伝統文化の継承など)を調査し、地域通貨による経済活性化の可能性を検討した。さらに、地域通貨の発展形態として、紙幣や預金ベースではなく、電子カードの形態を取ることによって地域経済か活性化するのではないかと考え、東京のフェリカポケット・マーケティングを2011年3月に訪問し、代表取締役社長の納村哲二氏にインタビューをしたほか、同社が主催する「地域活性化を考える・豊かな社会を実現するために」という電子マネー型地域通貨を活用した地域おこしのシンポジウムに参加した。ここでは、非接触型の電子カードを利用し、地域通貨としての決済を比較的安全かつ迅速に処理でき利便さの面で魅力があるものと言える。現に、地方自治体や大手量販店と組んで同カードを利用することにより地域経済活性化に資する可能性を秘めており、大変参考になった。 また、2011年度に向けて、地域通貨のネットワーク外部性を用いた経済実験の予備実験を行った。
|
Research Products
(3 results)