2012 Fiscal Year Annual Research Report
多変量ベイジアン・プライシング:理論構築と長寿リスク評価への応用
Project/Area Number |
22530317
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小暮 厚之 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (80178251)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 長寿リスク / ベイズ法 / プライシング / リバースモーゲージ / エントロピー / Lee-Carter モデル / 動的因子モデル |
Research Abstract |
平成24年度は本研究の最終年度であり,以下の1,2の研究の遂行とともに,2回の国際学会において本研究の成果報告を行った.また,現在1本の論文を海外研究誌に投稿中である.さらに,本研究専用に立ちあげたホームページを通じて研究成果を公開した. 1.死亡率と住宅価格の統計モデリング 平成23年度に引き続き,動的因子モデルによる将来死亡率の予測に関する研究を行った.このモデルは,当該分野において標準とされるLee-Carterモデルの多因子への拡張化である.特に2因子モデルを考え,我が国死亡率のデータに対してベイズ推測を行った.その結果,Lee-Carterモデルを改善する推定結果が得られた.また,リバースモーゲージの評価に必要な住宅価格のモデルについても考察した.特に,対数価格に対してローカルレベル・モデルとローカルトレンド・モデルの二つの動的線形モデルを当てはめ,推定結果をDIC基準によって比較した結果,ローカルレベル・モデルの方がより望ましいことを明らかにした. 2.多変量エントロピー最大化原理とその応用 多変量エントロピー最大化原理に基づいて,我が国におけるリバースモーゲージの評価を行った.具体的には,上記1で述べた死亡率と住宅価格の統計モデルに基づいてベイジアン予測分布を求め,多変量エントロピー最大化原理によって予測分布のリスク中立化を行った.このリスク中立化予測分布を用いて,リバースモーゲージの現在価値を計算した.特に,本来付与されているべきノンリコース条項の評価を行い,我が国において本格的なリバースモーゲージの導入の可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)