2010 Fiscal Year Annual Research Report
戦前期日本の鉄道事業における「公共的性格」の再検討
Project/Area Number |
22530348
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
渡邉 恵一 駒澤大学, 経済学部, 准教授 (00267387)
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Keywords | 鉄道史 / 公共交通 / 鉄道事業 / 鉄道省文書 / 鶴見臨港鉄道 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本の鉄道事業が、いつ、どのような過程を経て実態面における「公共的性格」を具備し、それがいかなる影響を社会経済に及ぼしたのかを検証することにある。現代では誰もが公益事業として認める鉄道であるが、ここでは戦前期を対象に、日本における鉄道の「公共的性格」の形成過程を実証的に検出する作業に取り組みたい。 本年度における資料収集は、都内では国立公文書館(東京都)所蔵の運輸省(旧鉄道省)文書・建設省(旧内務省)文書、東京都公文書館(同)所蔵の金子吉衛資料を定期的に調査・収集したほか、東京大学経済学図書館、青梅市郷土博物館、神奈川県立川崎図書館、横浜市史資料室などにおいて、関連資料の調査・収集を行った。地方出張では、1978年9月に鉄道営業を廃止した北恵那交通(旧北恵那鉄道)の旧蔵資料(個人蔵)を閲覧する機会に恵まれたほか、長崎大学附属図書館経済分館所蔵の武藤文庫に収められている鉄道・交通関係資料の調査・収集も行った。 研究計画の初年次でもあり、全体的には資料の調査・収集に傾斜する傾向があったが、研究成果として、論文1篇、書評1篇を発表することができた。
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Research Products
(2 results)