2011 Fiscal Year Annual Research Report
第8代エルギン伯爵日英条約とスコットランド人の日本でのデイアスポラ研究
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22530353
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| Research Institution | Soka University |
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Principal Investigator |
北 政巳 創価大学, 経済学部, 教授 (90063924)
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| Keywords | スコットランド / 幕末・明治 / デイアスポラ(離散共同体 / 大英帝国 / エルギン伯爵 / オリファント / 英国移民 / アジア近代史 |
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| Research Abstract |
ジェームズ・ブルース(第8代エルギン伯爵)が中国の第2次アロー号事件処理に派遣された。アメリカの通商条約締結の知らせを聞き、急遽中国から日本へ到来しオランダ、ロシアに次いで4番目に通商条約を結んだ。しかし1859年に横浜・長崎・函館が開港すると大英帝国の植民地から多数のスコットランド人商人・技師が到来した。本年は昨年とは異なり、幕末明治の外国人居留地(横浜・神戸・大阪・函館・長崎・東京)を中心での彼らの活動記録の収集と体系的把握に尽力した。ちょうど外国人居留地研究の萌芽期でもあり、地方史家とも交流ができた。特に長崎・横浜・神戸については新情報も発掘でき、幕末明治の日本の国際化研究に貢献出来ると思う。
2011年10月27日に、産経新聞アイカレッジで「幕末明治日本とスコットランド人ネットワーク」と題して講演し、参加された日本スコットランド協会メンバーの方々との懇談も有益であった。
また2012円2月18日、東京大学生産研での国際シンポジウム「工部省測量司長マクヴェインと明治初期日本」にまねかれ「近代技術の伝播者-スコットランド人技師の貢献-」を報告し、質疑応答を通じて多くの新知識を得た。
またスコットランド在のブルース伯爵、またグラスゴウ大学・エディンバラ大学の学者との交信を通じて得た成果を、拙稿「スコットランド第7代エルギン伯爵と大英帝国の時代」を公表した。そこで当初の研究を早め本年夏までに『エルギン伯爵とオリファントの観た幕末日本-スコットランド人ディアスポラ(離散共同体)の拡大-』を公刊する予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
幸いにも第8代エルギン伯爵の末裔のブルース伯爵やグラスゴウ大学の友人の協力により情報収集が進んだ。特に2011年秋にエディンバラ大学にディアスポラ研究センターが設置された。スコットランド行政府の支援もあり、スコットランド人の世界への移民活動プロジェクトが動き始めており。アジア・日本の部分での協力依頼を受けている。また従来の蓄積の上に、現在の研究成果を「第8代エルギン伯爵と秘書オリファントの観た19世紀アジア(インド・中国・日本)」(仮題)で本年夏には公表するかたちで進めている
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| Strategy for Future Research Activity |
今後とも現在の方向性を保って研究を進める。ただ先に私費で一般書の形で公表し、多くの学術会のトップの方々のコメントや意見をいただき、再度の追加訂正を繰り返して、最終的には学術書として公刊するつもりである
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