2011 Fiscal Year Annual Research Report
中国における日本型自動車流通システムの多様性に関する研究
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22530366
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
村松 潤一 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 教授 (30182132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柯 麗華 静岡産業大学, 経営学部, 准教授 (60582377)
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Keywords | 中国 / 自動車 / 日本型 / 流通システム / 多様性 |
Research Abstract |
メーカー主導の一律的な日本型自動車流通システムが中国自動車市場で何故多様化するかについて明らかにすることが本研究の的である。 ・本年度(23年度)の研究課題は、副課題1「中周の自動車産業・流通政策の経緯・動向分析」及び副課題2「日系自動車メーカーの合弁先企業の経営戦略分析」である。副課題1は、前年度からの引き継ぎであるが、中国における自動車産業政策及び自動車流通政策の最近の動向をみると、ますます流通及び消費への注視傾向が強くなってきていることが明らかとなった。これについては直近の政策動向を踏まえ、ディスカッションペーパーにおいて明らかにした。また、中国における自動車流通網が内陸にまで及びつつあることから、中小都市における自動車消費の動向についてもディスカッションペーパーに纏めた。 ・次に副課題2であるが、中国の自動車産業政策では合弁先は2社までと定められて部り、広州汽車はトヨタとホンダ、東風汽車はホンダと日産と組んだ。また、第一汽車とトヨタは包括提携関係を結んだ。これを日本企業側からみれば、トヨタとホンダはそれぞれ2社の中国企業と合弁し日産は1社のみである。その結果、日系企業においては2チャンネル体制と1チャンネル体制の2つのグループに分かれたが、そのことがブランド・イメージの統一性に関わる戦略上の差異を生じさせた。つまり、日系自動車メーカーの流通システムにおける多様性は中国自動車流通政策と深く関連している。また、流通網の整備にあたっても沿海部を重視してきたトヨタとホンダ、そして、内陸部を重視してきた日産との差異も明らかとなった。一方、自動車交易市場は中国自動車流通において地方政府によって政策誘導された固有な存在であるが、そこへの出店も日系自動車流通システムの多様性ももたらす結果となっていることが明らかとなった。これらの研究成果については、その一部を学会誌に掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
設定した副課題については、順次、解を見出しており、おおむね順調に推移している。また、自動車交易市場の存在については、研究計画を推進していく中であらためてその重要性を認識し、調査等を通じた解釈を加えるなど、より発展的な研究をおこなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
中国自動車流通市場には世界的に希な自動車交易市場があり、その存在は日系自動車流通システムが多様化する一つの要因となっている。そこで、今後の研究においても、この自動車交易市場を調査対象として取り上げ、研究の質的向上を図っていく。
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Research Products
(4 results)