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2011 Fiscal Year Annual Research Report

環境関連投資のファイナンスに関する実証研究

Research Project

Project/Area Number 22530370
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

佐々木 隆文  東京理科大学, 経営学部, 准教授 (10453078)

Keywords企業金融 / 環境
Research Abstract

これまでの研究では,関連する先行研究について包括的なサーベイを行うとともに,分析用データベースの整備,分析に用いる変数の検討,及び,基本的な実証分析を行った.また,分析に必要な計量経済の手法についてもサーベイを行い,統計ソフトによるプログラムを作成した.
まず,サーベイでは本テーマと関連性が高い研究開発投資のファイナンスに関するサーベイを行うと共に,CSRと企業パフォーマンス,CSRと資本コストに関する文献についても包括的なサーベイを行った.こうしたサーベイにより,本稿の位置づけを確認するとともに,日本企業を分析する意義,リサーチデザイン上の工夫について検討した,
実証分析では本研究を補完する分析として,以前から進めていたSRI(社会的責任投資)のパフォーマンスに関する論文をまとめ,公刊した.
他方,本研究のメインテーマについてこれまでに行った実証分析では,全体としては環境関連変数と企業パフォーマンスとの間に強い相関は認められないこと,及び,用いる変数により結果が微妙に変わってくることが確認された.他方,海外の先行研究では,因果関係の問題は残るものの,両者の間にプラスの相関を見いだしたものが多く,本研究の結果は異なる傾向を示している.我が国においては,平均的に環境への対応が進んでいることから,企業間に有意な差が見いだせない可能性もあるが,この点については更に詳細な検討を本年度に行う予定である.また,これまでに環境投資のように時系列的に変動が小さく,調整費用を伴うと考えられる投資に関する分析手法である,ダイナミックGMMによる推計方法について検討を行い,海外の先行研究と対比しながら,調整費用を考慮した研究開発投資関数の推計を試みた.環境関連の投資は,調整費用がある,成果の不確実性が大きい,長期のプロジェクトである,などの点で研究開発投資と似通った性質を持っていると考えられ,前年度に作成した分析プログラムを改良して今年度は環境投資を従属変数とする実証分析を行う予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

CSRデータベースが年毎に変数の定義が異なっており,財務データとマージし,分析用のデータベースを作成するために予想以上に時間がかかったが,サーベイ,及び分析手法の検討,分析プログラムは順調に進んでおり,全体としては概ね順調に進んでいると考える.

Strategy for Future Research Activity

実証分析は途中であるが,海外の先行研究と異なる結果が得られる可能性があり,そのような違いが何によってもたらされているかを検討すると共に,先行研究に対し,どのような示唆を持つのかを検討する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 社会的責任投資(SRI)ファンドのパフォーマンスに関する実証研究2011

    • Author(s)
      浅野礼美子
    • Journal Title

      証券アナリストジャーナル

      Volume: 49巻5号 Pages: 29-38

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-06-26  

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