2011 Fiscal Year Annual Research Report
社会ネットワーク間の相互作用とイノベーションの組織研究
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22530373
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
中野 勉 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (10411795)
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Keywords | ネットワーク分析 / 社会学 / イノベーション / 組織文化 / 経営戦略 / creative friction / 組織認知 / ヘテラルキー |
Research Abstract |
本研究では、社会ネットワークを組織の指揮命令系統のヒエラルキーを超える「ネットワーク組織(organizational networks)」と捉えることにより、経済的な取引の中で起こる組織内から組織間を跨いだ異なるネットワーク間の衝突、協調、調整などによる関係性の変化を研究する。その組織化プロセスを社会ネットワークのノードの組換え(recombination)によるイノベーションという視点から捉え、異なる組織化原理の「創造的な摩擦(creative friction)」のマネジメントとして、組織論と戦略理論分野での理論化及びその実証分析を目的とする。当該年度においては、2011年12月に研究を進める中で、単著『ソーシャル・ネットワークと組織のダイナミクス-共感のマネジメント』を出版した。同時に、翻訳書として、デビッド・スターク著『多様性とイノベーション-価値体系のマネジメントと組織のネットワーク・ダイナミズム』(共訳)を出版した。これらによりheterarchy,organizational cognition,organizational ecology,distributed intelligenceなどの概念を社会ネットワーク分析と結びつけた研究が進みつつある。特に、実証研究としては、オーディオ機器産業の分析及び産業集積における中小企業ネットワークについて、大規模ネットワークの分析及びフィールドワークを行っている。 加えて、ソーシャル・ベンチャーやM&Aと経営統合については情報を集めている。また、2011年3月から4月に、米国コロンビア大学社会学部をVisiting Scholarとして訪問し、セミナー参加、David Stark及びPeter Bearman教授らと広く意見交換を行った。本年度はこれらのリサーチをさらに本格化させるべく、これらの成果の一部は2011年7月に行われたEGOS Colloquium及び、2012年2月に行われたManagement and Social Network Conferenceで学会発表を行った。今後これらの発表からのフィードバックを生かし、更に議論を深めて英文ジャーナルに投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、異なるネットワーク間の衝突、協調、調整などによるノードのリンクの組換え(recombination)をイノベーションという視点から捉え、異なる組織化原理の「創造的な摩擦(creative friction)」として、理論化及び実証分析を目的とする。単著『ソーシャル・ネットワークと組織のダイナミクス』並びに、翻訳書として、『多様性とイノベーション』(共訳)を出版した。実証研究としては、オーディオ産業の分析及び産業集積におけるネットワークについて分析及びフィールドワークを行っている。成果の一部はEGOS Colloquium及びManagement and Social Network Conferenceで学会発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
理論的なフレームワークの整理が進んだことで、今後は一層の広範な文献調査、データ収集・分析を行う。また、単著として、『ネットワークと戦略のダイナミクス』(仮題)を執筆中であり、英文ジャーナルへの投稿も準備中である。
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Research Products
(4 results)