2011 Fiscal Year Annual Research Report
宗教・文化混合地域における企業経営―イスラーム圏とヒンドゥー圏の比較研究を通して
Project/Area Number |
22530381
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
阿部 克彦 神奈川大学, 経営学部, 准教授 (40316906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 大徳 神奈川大学, 経営学部, 准教授 (70386803)
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Keywords | インド / 商慣行・会社法制度 / トップネジメント / 企業経営機構 / ヒンドゥー教 |
Research Abstract |
本研究では、「宗教・文化混合地域における企業経営-イスラーム圏とヒンドゥー圏の比較研究を通して-」を検討する。そのために、イスラーム圏とヒンドゥー圏における宗教・文化に基づいた(1)商慣行・会社法制度と、(2)トップマネジメントと企業経営機構、(3)企業経営の融合の3つを深く考察する。つぎに、本研究の学術的な特色・独創的な点は、今日まで、このような研究は、日本国内だけではなく、日本国外でも行われておらず、実際に、「イスラーム金融」や「インド絡済」に関する文献は多少存在するものの、宗教・文化と企業経営を行っている研究は、非常に少ない。しかも、経営学領域に宗教や文化を取り入れた研究および融合問題を取り扱っている研究は皆無に等しく、本研究は、独創的であり、新規性や革新性を備えているといえよう。 まず、平成23年度には、ヒンドゥー圏における宗教・文化に基づいた企業経営に関する研究を行った。主に、欧米と本邦における資料収集を行い、インドの経憎に関する研究者との交流や情報交換などによって、インドのタタ財閥に代表される大企業における企業経営について調査・研究を実施した。 そもそも、ヒンドゥーは、キリスト教とイスラームに次ぐ世界第3の宗教であり、約6億5,000万人の教徒を擁している。また、ヒンドゥー教徒の大多数が、インドに在住している。そのため、調査国は、インドに焦点をあてた。そして、インドの(1)宗教・文化に基づいた商慣行・会社法制度と、(2)宗教・文化に基づいたトップマネジメントと企業経営機構を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成22年度、平成23年度を通じて、「研究の目的」である、イスラーム圏とヒンドゥー圏における宗教・文化に基づいた(1)商慣行・会社法制度、(2)トップマネジメントと企業経営機構、(3)企業経営の融合、の3つを明らかにすることのうち、イスラーム圏およびヒンドゥー圏における調査、研究を行った。平成24年度では、ヒンドゥー圏とイスラーム圏が混在する地域の例としてシンガポールに焦点を当てて調査、研究を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成22年度、平成23年度に引き続き、主に欧米にて刊行の文献資料やデータなどを活用しつつ、適宜現地調査を実施していく予定である。問題点としては、研究代表者と研究分担者のスケジュール調整が困難であったため、現地調査に支障をきたした。ただし、本年度においては、共同で現地調査を行うべく日程の調整が可能であるので、この問題点を解決することができると考える。
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Research Products
(4 results)