2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530398
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長田 洋 東京工業大学, 大学院・イノベーションマネジメント研究科, 教授 (90313783)
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Keywords | 製品品質 / 事故 / リコール / イノベーション / 組織能力 / 組織マネジメント / 再発防止 / 未然防止 |
Research Abstract |
本研究は近年、顕著に見られる日本企業の製品設計、生産、メンテナンスなどのミスなどによって引き起こされた製品の市場でのトラブルなど品質に関する事故(品質事故)と組織能力との関係をシステム的に分析し、品質事故を未然防止する最適な組織マネジメントのあり方を提案する目的とする。平成23年度では平成22年度に行なった企業実務家へのインタビュー調査結果に加えて、その結果をさらに深掘りするために第二次インタビュー調査を実施した。本インタビュー調査では日本国内の自動車産業、電気・電子産業、機械産業などに所属するトヨタ自動車、日産自動車、東芝などの大手製造業や海外の製造業(米国・シーゲート社、3M社、GE社、タイ・サイアムセメント社、インド・タタスチール社、RSB社)、医療機関(米国・メイヨークリニック)などを対象にし、その組織において過去5年間に発生した品質事故の原因分析、今後の未然防止策、そのための品質マネジメントとイノベーションマネジメントなどの実態に関する調査を実施した。インタビューの対象者は社長やCQO(ChiefQualityOfEcer),CTO(ChiefTbchnologyOf丘cer)などの経営者層及び開発部門、設計部門、製造部門などの管理者(開発部・課長、製品設計部・課長、工場長、製造課長など)であった。その調査結果を組織における人的資源管理や組織行動特性、組織能力に関する視点から分析を行い、品質事故防止のための組織能力、組織マネジメントのあり方について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本企業におけるアンケート調査の実施が困難であったためインタビュー調査に切り替えたが、当初の目標通りの成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の進め方 国内外の企業や組織の中で高度な品質マネジメントを実施している組織体(米国メイヨクリニック、3M社など)における品質事項の再発防止策や未然防止策を調査分析し、それらを参考に平成23年度までに行なった日本国内での品質事故及び事故防止のマネジメント手法の調査結果を踏まえて、品質事故の未然防止手法の開発と提示を行なう。
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Research Products
(3 results)