2010 Fiscal Year Annual Research Report
技術政策と経営戦略:産官学プロジェクトとイノベーション
Project/Area Number |
22530400
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
島本 実 一橋大学, 大学院・商学研究科, 准教授 (20319180)
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Keywords | 技術政策 / 経営戦略 / プロジェクトマネジメント / イノベーション / 太陽光発電 / 再生可能エネルギー / 機能性化学品 / バイオ医薬品 |
Research Abstract |
(1)新エネルギー技術政策と産官学プロジェクト 新エネルギーについては、第一に「太陽光発電の半世紀」(『一橋ビジネスレビュー』)において、太陽光発電を題材に産官学プロジェクトの歴史を記述し、政府の支援策の歴史をベースをたどりながらプロジェクトの成功要因を考察した。同論文は従来のプロジェクトの成功が現在有効に機能していない状況を明らかにし、今後の技術政策の再強化の方向を検討している。 (2)新エネルギー(太陽光発電)と企業の経営戦略 第二に「太陽光発電における市場拡大と国際競争」(『日本情報経営学会誌』)では、近年の同産業における市場シェアの相対的低下の理由を、企業レベル(各社の経営戦略の違い)から解明した。近年、同産業を取り巻く経営環境は急速に変化した。各国政府の助成策や中国や台湾企業の追い上げの中で、日本企業は厳しい競争を強いられている。そうした中では企業レベルの経営資源の迅速な展開が欠かせず、政府の支援策も技術開発だけでなく、市場開拓を支援するものである必要がある。 (3)機能性化学と技術政策・経営戦略 機能性化学品については、米国セントルイスで開催されたビジネス・ヒストリー・コンファレンスにおいて、化学企業の機能性化学品への展開の歴史をたどり、総合化学企業と機能性化学企業の戦略の違いが、80年代の産業政策に起因することを明らかにした。国際学会では多くの研究者から有益なフィードバックを得ることができた。 (4)経営史の方法論 また上記のようなイノベーションや産官学プロジェクトの実証研究と並んで、こうした実証研究を行う上での経営史研究方法論について組織学会(中央大学)でパネラーの一人として招待されて報告した。歴史分析を多視点から行うことによって、経営学理論と経営史研究が接合できる可能性について報告した。
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Research Products
(6 results)