2011 Fiscal Year Annual Research Report
中国における中核人材の企業間移動と技術移転、イノベーション活動に関する実証研究
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22530402
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
馬 駿 富山大学, 経済学部, 教授 (00303206)
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Keywords | 中核人材 / イノベーション / 技術移転 / 中国企業 / 人材移動 / 企業内労働市場 |
Research Abstract |
平成23年度では、海外企業、そして中国の外資系企業と中国現地の企業に対する聞き取り調査を行い、外資系企業の進出目的、本社との関係、そして中間管理職や技術者の獲得、能力開発と待遇、また技術移転と技術革新についての実態を把握することができた。そしてそれと関連して、中核人材の外資系企業の本社でのキャリアがその後の移動、技術移転およびイノベーション活動に与える影響について新たに追加調査を行なった。以上の調査結果の一部をまとめ、「日中韓3カ国の企業におけるエンジニアのマネジメントに関する実証研究」という論文を完成させ、日本国内と中国の大学のカンファレンスで報告したうえ、富山大学の研究叢書に掲載した。この論文では暫定的に次の結論が得られた。日本、中国と韓国の中核人材マネジメントについて、日中韓の間の違いが多く存在しており、その違いは各国のイノベーション活動、とりわけ製品開発のパターンが違うからだと考えられる。この結論から、日韓間の本社での違いは中国に進出している企業の中核人材マネジメントにも大きな影響を与えていると推察されるだろう。 また、中国上海の技術人材に関するアンケート調査の個票データを入手できたため、現在そのデータに対する解析・分析を行い、論文にまとめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外国企業から中国企業へ異動した人材に対する聞き取り調査やアンケート調査は、日中関係の悪化によって、当初依頼した研究機関に断られたため、実態調査がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
外国企業から中国企業へ異動した人材に対する聞き取り調査やアンケート調査について、現在、上海社会科学院人的資源緩急センターに改めてお願いし、また中国中南林業大学経済学部からも調査の協力を得たため、聞き取り調査とアンケート調査を再開しているところである。
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Research Products
(1 results)