2010 Fiscal Year Annual Research Report
アジアのサポーティング・インダストリに関する製品開発力の分析
Project/Area Number |
22530412
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
柴田 友厚 香川大学, 地域マネジメント研究科, 教授 (10380205)
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Keywords | 裾野産業 / 製品開発 / 工作機械産業 |
Research Abstract |
近年アジア諸国の製造業の急速な発展につれて、自動車産業や電気・電子産業などの実態調査と分析はかなり多く行われてきた。しかし、製造業を支える基盤産業であるサポーティング・インダストリ(裾野産業)の製品開発力に関する学術的分析は、ほとんど行われていない。そこで本研究の目的は、アジアにおける裾野産業の製品開発力を、主として現地でのフィールドワークによって明らかにしようとするものである。 本年度は3年継続研究事業の初年度目であるが、本格的研究にむけた準備作業として、まず研究対象を絞り込む作業を行った。裾野産業は多種多様な業種から構成されているため、どの業種を分析対象として選定するのかがそもそも難しい。本研究では、ものづくりの根幹を支えている工作機械産業と、日本企業として最も早くから海外進出し国際分業を推進してきたマブチモーターを分析対象として選定した。 次に、研究枠組みを導出すると同時に、次年度以降にむけた人脈を構築するために、できるだけ多くの国内企業を訪問して、インタビューと工場見学を行った。本年度訪問した主要工作機械メーカーは、森精機製作所、JTEKT、オークマ、東芝機械の4社であり、インタビューと工場見学視察を行った。特に森精機は、2回訪問し、副社長クラスとマネージャークラスにインタビューできたことが今後の研究展開にとっては大きな収穫である。さらに、マブチモーターを3回訪問し、製品開発戦略に関して詳細なインタビューをすることができた。 その結果、判明したことの1つは、裾野産業は特注品化に対する大きなプレッシャーにさらされる産業だということであり、そのために、製品の標準化とプラットフォーム化にむけた製品開発戦略の如何が、経営成果に大きな影響を及ぼすということである。次年度以降はこの点をさらに追及する。
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Research Products
(2 results)