2010 Fiscal Year Annual Research Report
テレワークが職業生活と家族生活の関係に及ぼす心理的・物理的影響
Project/Area Number |
22530425
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
坂本 有芳 東京理科大学, 東京理科大学 工学部, 非常勤講師 (00468703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スピンクス W.A. 東京理科大学, 工学部, 教授 (10286198)
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Keywords | テレワーク / ワーク・ファミリー・ボーダー理論 / ワーク・ファミリー・コンフリクト / ワーク・ライフ・バランス / 在宅勤務 / 人的資源管理 |
Research Abstract |
テレワーク(ICTを利用した在宅勤務、モバイル勤務)が、職業生活および家族生活に及ぼす心理的・物理的影響をワーク・ファミリー・ボーダー理論に基づき実証的に検討する。テレワーク制度を企業が導入する際に、特に男性就業者のワーク・ライフ・バランス改善につなげるにはいかなる制度設計が必要か、具体的知見を得ることを目的とする。 ワーク・ファミリー・ボーダー理論は比較的新しい理論であるため、平成22年度(1年目)は、理論が示す主要概念の測定尺度の構築に力点を置いた。文献調査とWebアンケート調査を実施し、以下の知見が得られた。 文献調査:理論に関連する内外の文献調査を行い、社会学、経営学を中心に50遍ほどの論文を収集し、ワーク・ファミリー・ボーダー理論主要概念の測定方法を確認した。ボーダー理論の測定尺度は確立しているとは言えないものの、類似するboundary theoryを用いて、類似した概念を測定した実証研究がいくつかみられた。 Webアンケート調査:欧米でなされた類似の尺度による実証研究を参考に、理論で用いられる主要概念の測定尺度の妥当性を検討すべく、当初予定していたヒアリング調査では.なく、Webアンケート調査を実施した。対象は三大都市圏に居住し、子と同居する20~40歳代の男女就業者300人である。職業生活と家族生活の「境界」の状況、職業生活と家族生活のコンフリクト、職場、家庭それぞれの領域におけるコミュニケーションの状況、就業に際して利用するICT機器やツールの種類と利用頻度、在宅勤務の状況などをたずねた。
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