2012 Fiscal Year Annual Research Report
先進的ハイテク・スタートアップの生成と成長要因の解明
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22530430
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
田路 則子 法政大学, 経営学部, 教授 (00322587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 優 法政大学, グローバル教養学部, 准教授 (20511281)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 起業家活動 / スタートアップ / 成長性 |
Research Abstract |
首都圏でネットやモバイル関連のWEBビジネスを業とするスタートアップの起業家に調査を行い、92サンプルを得て、有効サンプルは90(回答率27%)であった。 サンプルの概要は、平均年齢33.8歳、転職経験2回以上の者が4割近くを占め、理工系の教育を受けた者は3割に満たず、共同創業者に理工系人材がいないことも多い。創業から3年以内が7割、2年以内が6割と若い企業が多かった。資金を、ビジネスエンジェル、ベンチャーキャピタル、事業会社等外部から調達した企業が、立ち上げ資金であるシードに関しては2割超、次の投資ラウンドであるシリーズAに関しては4割超存在する。 成長性を高める要因を探索した。経営チーム、資金調達、経営者の活動力、経営者のネットワーク、経営戦略について、いくつかの変数を用意して相関を確認した。創業者数の多さ、経営チームの入れ替え、シリーズA調達、目標設定活動、プランニング活動、フィードバックを求める活動、ネットワーキング、ネットワークの多様性、メンター数、新しい製品サービス、顧客アクセス度が、成長性と正の相関があった。 繰り返し起業するシリアル起業家は21人( 23 %)存在し、過去の起業が満足できる売却を果たした者が6人存在する。株式公開はなかったものの、出口を迎える成功の確率は高いといえるだろう。小さい成功を土台に、何度も起業を繰り返すシリアル起業家の出現が日本で見られることは大きな発見だろう。シリアル起業家はノービス起業家よりも、起業機会の探索を熱心に行い、機会認識する回数が多い。また、機会認識のほうが起業意欲よりも先になる傾向が強いという結果が得られた。資金調達については、シリーズAは、シリアル起業家のほうがノービス起業家よりも多いが、シードには差がなかった。過去に起業経験あることが、立ち上げ時の資金調達を容易にしないことを示しているといえよう。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)