2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530434
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤田 誠 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (00199340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 幹明 豊橋創造大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (70340370)
久保 亮一 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (80339754)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 産業クラスター / バイオ・インダストリー / 組織能力 / ネットワーク / クリーク / サブネットワーキング |
Research Abstract |
本研究は、バイオクラスターを事例として取り上げ、産業クラスター発展に寄与する要因を理論的・実践的に解明することを目的とし、体的には、東海バイオものづくりクラスターに属する豊橋市における複数回の聞き取り調査を実施した。聞き取り調査における調査対象は、第3セクター、財団、企業経営者、クラスター・マネジャーなどである。そうした聞き取り調査から得られた知見をまとめると、以下のとおりである。 まず、(1)政府などの財政支援は、クラスターにおける事業創生の呼び水になる、(2)しかし、そうした財政支援だけに依存しては、事業は継続せず、地域における、財務資源、人的資源、技術的資源などの結集が重要である。また、(3)事業を継続させるには、インキュベーション・センターのような支援組織の形成が有効であり、具体的な事業実施には、支援組織とは別に推進組織を形成することが有効であり、(4)支援組織、推進組織の活動を行うには、人的ネットワークが不可欠である。こうした人的ネットワーク形成には、商工会議所のような伝統的経済組織の機能が欠かせない。さらに、(5)事業を軌道に乗せるためには、中核的な人物の存在が欠かせず、こうした中核的人物間の人的つながりも、事業の立ち上げ・継続・発展にとって、重要な要因である、ということである。 他方、理論的な見地からいえば、ネットワーク、知識移転、組織能力などの既存概念で、産業クラスターはかなりの程度説明可能であることが判明した。しかし、クラスター独特の要因もあり、それを今後抽出することが理論的課題である。今回の研究では、ネットワーク内での濃密な人間関係を意味する「クリーク形成」を意味する「サブネットワーキング」という概念が、有力な理論的概念として想定される。この点を、今後さらに理論的かつ実証的に確認する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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