2010 Fiscal Year Annual Research Report
観光・商業・伝統産業等の連携による京都ブランド・マーケティング戦略
Project/Area Number |
22530451
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若林 靖永 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (70240447)
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Keywords | 地域マーケティング / 地域ブランド / 地域商業 / 伝統産業 / 観光 |
Research Abstract |
平成22年度の研究実績についてはおもに2点である。 (1) 「京都市商業ビジョン2004」施策の到達点と課題についての調査研究 京都市の商業政策である「おいでやす京の商い~京都市商業ビジョン2004」は平成16年度から平成22年度までに取り組む京都市の商業振興の方向性などを示したものであり、平成22年度はその最終年度にも当たるので、この6年間の成果、京都の商業の変化、そして京都の発展における都市商業の課題について明らかにするよう、資料収集や関係者インタビューをすすめた。その成果の一部として、商店街組合を単位とするのではなく地域を単位として都市機能としての商業を推進すること、情報化を基礎に商業者が共同することでの商業機能を高度化すること、これらの挑戦とその意義について、流通学会全国大会で研究報告を行った。 (2) 伝統産業、とくにキモノの流通についての調査研究 キモノの需要は連続的に現象の一途をたどっており、このような厳しい経営環境に対応して、呉服小売業がいかなる戦略を展開しているか、専門呉服店、チェーン店、百貨店などの多様な業態について訪問調査を実施した。その成果はまだ公表していないが、過量販売等で傷つけた呉服小売に対して消費者の信頼を取り戻すための努力が共通してすすめている点、キモノを買う需要を創造するためにキモノを楽しむ機会をつくる点、などが発見された。今後、まとめていきたい。
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