2012 Fiscal Year Annual Research Report
観光・商業・伝統産業等の連携による京都ブランド・マーケティング戦略
Project/Area Number |
22530451
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若林 靖永 京都大学, 経営学研究科, 教授 (70240447)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 地域ブランド / 伝統産業 / 小売商業 / 観光 / ソーシャル・メディア |
Research Abstract |
平成24年度は新たに(1)京都市伝統産業の政策の発展についてのレビュー(新)について「京都市史」、「産業観光局事業の概要」といった諸資料を読み込む共同研究に取り組んだが、論文化は今後の課題である。(2)伝統産業、とくにキモノの流通についての調査研究(続き)については、消費者に対して働きかける最前線という意味で重要な役割を有する呉服小売商について、店頭販売を展開している老舗、卸が展開するチェーン小売商、インターネット小売商、百貨店に対する調査を実施した。(3)京都商業についての中間的なまとめ研究(続き)京都市は、新たに平成22年度に京都市商業ビジョンアクションプラン2011を策定した。これをふまえて、それまでの京都市商業ビジョンにもとづく7年間の実績についての評価を行い、論文化をすすめている。(4)ソーシャルメディアを活用したマーケティングについての調査研究(新)については、フェイスブックやツイッターをはじめ、ソーシャルメディアの展開が新たな状況を生み出しており、そこでソーシャルメディアが消費者、ユーザーのニーズや購買行動等にどのような影響を与えるか、基礎的な調査研究のデザインをすすめた。平成25年度はそれにもとづいて実際のSNSを利用したユーザーの情報行動と購買行動の関係等についての調査研究に着手する。(5)まちづくり等への関与という観点から、生協のプライベート・ブランドの意味についての研究を整理し、学会報告を行うとともに、社会のなかでの生協の位置の変化について研究所雑誌に掲載した。また、まちづくりとの関わりでいかに社会的起業、ソーシャル・ビジネス支援をすすめるか、についての課題について学会報告を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
京都ブランドを形成する諸側面についての調査研究をすすめている。おおむね調査分析については、計画通り進行している。やや観光分野の研究が十分ではない。全体として、遅れていると評価される理由は、論文化が遅れている点である。研究成果を学会の学術大会、研究会で口頭報告することはすすめているが、その後、論文原稿にとりまとめることが遅れており、平成25年度の研究の最大の課題としたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、いったんこれまでの研究のとりまとめ、論文化をすすめることに重点を置く。と同時にこれまでの調査研究成果を引き続き学会の学術大会、研究会等で口頭報告し、ひろく研究者の意見を聞いて研究を発展していきたい。
|