• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

21世紀の消費文化の変容に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22530460
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

木村 純子  法政大学, 経営学部, 教授 (00342204)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 洋  中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (60286002)
Keywordsビデオグラフィー / ラグジュアリ / おもてなし / 茶の湯 / ホスピタリティ
Research Abstract

2009年度の研究では茶会の分析を通して、1)チームワーク、2)テーマ性、3)ゲーム、というキーワードを通して茶会において亭主と客との間にどのようなインターアクションがあり、それが茶会の参加者に喜びや贅沢を感じる原因となっていることを明らかにした。茶会というコンテキストで提供される飾りつけや道具は単に価値のあるモノというだけでなく、亭主と客との人間関係、あるいは自分自身のアイデンティティについてのメッセージを伝える媒体になっているということなのである。例えば、貴重な茶道具を出された客は、亭主からその茶道具の言われや歴史を聞いてとてもうれしく思う。ひとつは亭主が自分のために貴重な茶道具を出してくれたということ、もうひとつは、そうした歴史のある茶道具と触れ合うことによって自分が歴史的存在であることを感じさせてくれるからなのである。こうした意味で茶会はBelk(2010)の言うsharingの一種であることがわかる。シェアリングは、モノをプレゼントしたり、貸し借りを行ったり、売り買いする関係とは異なっている。自分が所有するものを人と分かち合うことによって生じる喜びがシェアリングである。2009年度の発見物は、こうしたsharingをより刺激し、発展させるための技術ということができる。茶会においては、亭主と客との間のチームワークがあって、よりうまく茶会を運営することができ、参加者の喜びが高まるのが観察された。チームワークがあるから、茶道具を通じて伝えられるメッセージ=人間関係の意味がより強く伝達される。チームワークがあるために、同じ茶道具を亭主が出すときでも、「この茶道具はあなたのことを考えて出したのですよ」というメッセージがより強く客に伝達され、参加者同士の関係が強化される。「テーマ性」「ゲーム」にしても、茶会のテーマを亭主が客に茶道具を通じて無言のうちに伝えることは、それ自体楽しいコミュニケーションである。また客が亭主の出した茶道具に、メッセージを隠すことも、参加者同士のお茶の楽しみを高める。茶の湯とは人間関係きずなを強めるためのシェアリングの儀式であると言える。

  • Research Products

    (3 results)

All 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Restrained Pursuit of Luxury : Wealthy Shanghainese Attitudes Towards Upscale Consumption2010

    • Author(s)
      Tanaka, Hiroshi, Kimura, Junko
    • Journal Title

      Advances in Consumer Research

      Volume: Volume 37 Pages: 593

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Tea for Two2010

    • Author(s)
      Tanaka.Hiroshi., Kimura, Junko
    • Organizer
      European Association for Consumer Research Conference
    • Place of Presentation
      イギリス・ロンドン
    • Year and Date
      2010-07-02
  • [Book] 大逆転のブランディング2010

    • Author(s)
      田中洋
    • Total Pages
      221
    • Publisher
      講談社

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi