2011 Fiscal Year Annual Research Report
プライベート・ブランドの調達ネットワークに関する研究
Project/Area Number |
22530461
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小川 智由 明治大学, 商学部, 教授 (20169189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 真人 高千穂大学, 商学部, 教授 (50317658)
菊池 一夫 明治大学, 商学部, 教授 (00341280)
佐藤 敏久 高崎商科大学, 商学部, 准教授 (10458458)
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Keywords | プライベート・ブランド / 供給体制 / サプライチェーン / 取引制度 / 物流 |
Research Abstract |
本研究は、近年、我が国でも比率が高まっているプライベート・ブランド(以下PB)の調達側の側面に研究の焦点を当て、流通業のPBの調達ネットワーク構造と小売業特性との関係についてインタビュー調査やアンケート調査を通じて明らかにすることを目的としている。具体的にはPB調達ネットワーク構造が十分に機能している企業は、PBおよび小売戦略の成果が高いという仮説を検証することになる。そしてPBにおいて取引構造の変化(買取仕入れの増大)や物流体制の構築が有効であることを証明するものである。 研究二年度目である平成23年度は、研究プロジェクトのうち第三段階のアンケート調査と第四段階の追加インタビューおよび中間報告を行った。アンケート調査は平成23年2月から4月までの期間を調査機関としたため、東日本大震災の影響を受けてはいたが、12.6%という一定数のアンケートが回収できた。第三段階では集まったアンケートの回収表を元に分析を行った。 第三段階のアンケート調査をもとに、第四段階でアンケートの分析を行った。平均値の分析を中心に行った結果から、PB商品を取り扱う数量は小売業にとって重要な問題である一方で、PBの在庫や返品といった問題についてはあまり重要視されていないことがわかった。PBの導入の段階で数量を考慮しているためであると考えられる。また、PBの増加が見られる中で、PBの導入にあたって、PBの販売可能数量が重要な検討事項であり、仕入やや発注の体制によってPBの在庫問題が発生していることが推察される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では研究段階を5段階に設定しているが、アンケートの実施、インタビューの実施など順調に進んでいると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方針としては、研究計画通りに実施することとし、インタビュー調査の実施を継続して行うものとする。特に研究計画の大きな変更はないが、問題点として災害によるサプライチェーンへの影響がPBにおいても見られるので、環境要因を考慮したフレームワークもしくはモデル構築を検討している。
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Research Products
(7 results)