2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530468
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
廣田 章光 近畿大学, 経営学部, 教授 (60319796)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イノベーション / 共創 / ユーザー参加型 / リード・ユーザー / アフォーダンス / マーケティング / 競泳水着 / 価値創発 |
Research Abstract |
研究計画に従い、前年度までの調査、考察結果をもとに、「アフォーダンス」の概念をイノベーションに援用し、リード・ユーザーの資源である「特殊な経験」と、ユーザーの動作と製品との関係についてフレームを提示した。 ■研究実績の内容 イノベーションの源泉は、技術あるいは顧客ニーズに存在していると長年、位置づけられてきた(Mowery and Rosenberg 1979,Dosi 1982)。しかし近年、開発主体者の「創造」に注目が集まっている(野中1989,石井 1993,野中・竹内 1996)。本報告では、開発者と顧客との協働による創造について考察をした。調査事例に取り上げた、カップ焼きそばである。カップ焼きそば市場はこの数年減少傾向にあった。本事例は、「食用動作」を容器形状によって生み出すという新たな価値次元を創発し、新たな顧客の開発に成功した事例である。考察では、「アフォーダンス」(ギブソン1976、佐々木1994,2007)によるユーザーの動作創発の観点から行った。その内容を「アフォーダンスを活用した共創のサイクル」として提示した。さらにその促進のマネジメントとして、次の2点について発見があった。①開発者に内在するスキーマの存在に気付かせる効果がある。②ユーザーの動作の中で使用される製品の場合には、製品は動作を制御する。そのため動作を引き出す場合と、逆に動作を押し込めてしまう場合が存在することが発見された。つまり価値の創造には、動作の創造を製品によって行える場合があり、そのことを製品開発に組み込むことによってより価値創造の可能性が高まる。 ■意義 環境、動作、製品イノベーションとの関係について促進手順を示す枠組みを提示できたことは、実務面への展開が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)