2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530533
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
不破 麻紀子 東京大学, 社会科学研究所, 助教 (40451877)
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Keywords | 同棲 / パートナー関係 |
Research Abstract |
本研究は,大規模パネル調査および横断的調査データを用いて,わが国における同棲の動向と社会経済的特徴を検討し,さらに同棲経験者のパートナー関係の比較分析を通して顕現される日本のライフコースとカップル・夫婦像の変容をとらえることを目的とする.具体的には(1)わが国における同棲の実態を把握し,同棲経験者の社会経済的属性を比較分析すること,(2)同棲を経験した夫婦のパートナー・家族関係の分析を通して変容する現代パートナー像を把握する.(3)それら実証分析を通して,わが国のライフコース・家族社会学の理論的発展に寄与するとともに,わが国のパートナー関係の実態に即した社会・家族政策のための基盤となる資料の提供という3段階の成果達成を目指す.平成22年度は,翌年度の本格的分析を前に,これまでの同棲研究の知見をまとめた.そのために同棲に関する理論的,実証的先行研究を収集,検討し,今後の課題を整理した.続いて,2007年~2008年を用いて,基礎的分析を開始した.これに平行して結婚出産調査データの個票の基礎的分析を開始した.具体的には,以下の諸点を実行した. (1)欧米を中心に同棲に関する研究文献を幅広く収集し,これまでの成果と残された課題を整理した. (2)社研パネル調査データ(2007年~2008年データ.サンプル数は2007年時点で4,800人.)の個票の基礎的分析を行った. (3)結婚出産調査の個票の基礎分析を行った.結婚出産調査は未婚者と既婚者データ別に調査されているため,未婚者と既婚者データの比較分析を含めた基礎的分析を行った後,本研究で使用する変数の再コード化等の加工を行った. (4)次年度に予定しているパネルデータ分析のため,統計文献購読した. (5)予備的な分析を実施し,結果を研究会等で検討し,批判・コメントを受けて,来年度の分析の指針とした. Fuwa, Makiko 「Cohabitation and the Division of Housework in Japan」 American Sociological Association Annual Meeting, August 2010, Atlanta, GA
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Research Products
(1 results)