2010 Fiscal Year Annual Research Report
超高齢社会における福祉ネットワークの研究-日韓比較からみる市民的協同のあり方-
Project/Area Number |
22530561
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
魁生 由美子 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (70331858)
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Keywords | 超高齢社会 / 市民的協同 / 日韓比較 |
Research Abstract |
平成22年度は、6月および3月に韓国における高齢者福祉事業等の現地調査を行い、基本情報を把握するとともに、各組織・団体が運営する社会福祉施設のエクスカーションを行った。調査では、各組織・団体のキーパーソンに調査協力を要請し、可能な限り直接のヒアリングを行った。 6月の調査では、以下の組織・団体を対象とした。 (1)社会福祉法人東明苑:東明老人福祉センターのキム・ビョンハン苑長のご協力をいただいた。児童福祉施設、認知症患者を含む高齢者を対象とする生活施設を同一の地域福祉拠点で展開している。(2)ソウル特別市立ソウル老人福祉センター:東国大学校名誉教授、佛教福祉文化研究所所長であられるキム・ヨンテク先生のご紹介でソウル老人福祉センターを訪問した。同センターは、ソウル市の委託を受ける大韓佛教曹渓宗社会福祉財団によって運営されている。カ・ソブ館長と面談し、無料の給食サービスを含む高齢者福祉の事業についてヒアリングを行うとともに、館内のエクスカーションを行った。ソウル老人福祉センターは、ソウル市中心部に位置しており、高齢者は公共交通の無料乗車カードであるシルバーパスを利用してアクセスしやすく、非常に利便性の高い施設である。(3)ソウル市郊外平沢市ノーブルキッズ:理事長のキム・ヨンミン先生およびイ・ウニョン園長と面談を行った。ソウル市郊外においてドイツ式の幼児教育を行っている。地域の児童福祉施設として父母の信任を得るための実践方法等についてご教示をいただいた。(4)社会福祉法人安東星座苑。 3月の調査では、6月調査において予備的調査を行った社会福祉法人安東星座苑を訪問し、利用者の高齢化が進展するハンセン生活施設による地域福祉の取り組みについて、ボランティアの募集と実施、地域参加の工夫等を中心にヒアリングを行った。カン・ホド苑長のご協力を得て、入居者の聞き取り調査を行った。また地域活動としての市民教育に関する予備的調査を行った。
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