2010 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化とポスト近代化における職場管理―コールセンターを対象として
Project/Area Number |
22530564
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
高木 裕宜 文京学院大学, 経営学部, 准教授 (60383311)
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Keywords | 産業・労働・余暇 / 非正規労働 / オフショア / 環境管理型権力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ホスト近代社会のなかで、コールセンターを中心的な事例とした職場での管理について明らかにすることである。初年度である平成22年度では、日本国内を中心として、コールセンター業界の最新動向や、IT化を背景としてセンターで用いられている各種の管理ツール及びそれらの導入状況についてぐ最新の資料の収集と、ツールの開発企業及びベンダーやセンターへの訪問調査による職場での管理の実態の把握につとめた。また、研究の基礎となる社会のポスト近代化に関する理論的な検討についても研究をすすめた。 コールセンター業界や関連する業界の動向としては、オフショアといわれる、コールセンター業務や企業の会計や総務に関する業務が中国などのへ海外移転されている実態や、日本国内向けの業務のみならず、海外進出した日本企業による現地の消費者向けのコールセンターの開設も始まっていることを把握できた。 センターでの管理については、各種のプログラム化されたツールによって、実際の顧客とやり取りを行うオペレーターの行為への徹底しだデータベース化が行われており、データベース化については、例えば、会話の録音により音声認識・感情分析までもが可能であるものも存在しているように、モニタリングのための分析が行われている実態を把握できた。また、プログラム化された管理ツールについては、コールセンターのみならず、企業において一般的な事務処理に関する業務を行う部署でも導入されつつあることも把握できた。 なお、これまでの研究成果としては、第83回日本社会学会の-研究報告(4)「産業・労働・組織」部会にて、コールセンターの動向や理論的検討についての発表を行っている。
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