2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530570
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
染谷 俶子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (60154720)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 人口高齢化 / 老親扶養 / 介護役割 / 高齢者住宅 / 高齢者社会保障 / 高齢者サービス / アジア首都圏の比較 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
最終年となる今年度は、シンガポール南洋理工大学、シンガポール国立大学、香港城市大学、南京師範大学(金陵女子学院)の女子大学生を対象にアンケート調査を実施した。データは、項目別の比較グラフを作成して検討し、多岐にわたる分析については、科研費助成終了後も、染谷研究室において作業を継続していく。 研究成果の発表については、2013年6月にソウル市で開催された国際老年学会にて、東京とソウルのアンケート調査結果を中心に、家族関係と老親扶養意識の変化に関する発表を行った。9月には、香港、シンガポールへ情報収集とアンケート調査の打ち合わせ、またシンガポール南洋理工大学においては、関連分野の教員に対し、調査結果、日本の高齢化とその対策に関するセミナーを行った。年度末の3月には、南京市の金陵女子学院に調査結果の検討と資料収集に出かけた。当校では、学部学生、大学院生、老年学研究所に対し、調査結果と日本の高齢化に関するセミナーを計3回実施した。さらに日本と韓国のアンケート調査結果と両国の高齢者扶養状況に関し、「老親扶養意識に関する日韓比較-女子大学生の意識調査から」と題した論文を、東京女子大学社会学年報第2号に掲載した。 当研究は、近年のアジア主要都市における、女性の老親扶養(経済的扶養と介護)の現状を明らかにしている。日本は長寿化と少子化により、子どもへの介護期待は希薄になった。その背景には、年金の発展と介護保険の実施がある。韓国は日本と同様の家族変貌があるものの、社会保障制度の対応に遅れがある。シンガポール、香港、マレーシアでは家族の役割が依然と強く、家庭に介護人を雇うという選択肢も存在する。東南アジア諸国においては、外国人労働に閉鎖的な日本とは異なる対応が進んでいる現実が見られた。今回の調査結果から、老親扶養意識と各国の社会経済的状況との関連を顕著に見ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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