2012 Fiscal Year Annual Research Report
認知症に対する人々の態度とその関連要因に関する研究
Project/Area Number |
22530609
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
黒田 研二 関西大学, 人間健康学部, 教授 (70144491)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 認知症 / 態度 / 知識 / 高齢者イメージ / 中国 / 韓国 |
Research Abstract |
平成22、23年度の研究で、認知症に対する態度尺度を作成しその信頼性、妥当性を検討。また、認知症についての知識尺度を開発した。次に地域住民グループおよび特別養護老人ホームの介護職員を対象に、認知症についての態度調査を実施した。また日本語で作成した質問紙を韓国語、中国語に翻訳した。 平成24年度、韓国チャンウォン市と中国大連市において、高齢者入所施設の介護職員を対象に、認知症に対する態度調査を行った。以下中国での調査結果について報告する。 大連市で11施設の269名の介護職員から調査票を回収。特別養護老人ホーム介護者に行った調査結果と比較し、以下のことが明らかになった。(1) 認知症の人に対する態度得点の平均値(±SD)は、大連は40.3(±5.2)、大阪では45.6(±5.5)。日本の方が認知症の人に対して肯定的な態度がより強く認められた。(2) 認知症に関する知識得点の平均値(±SD)は、大連では10.6(±2.8)、大阪では12.0(±2.4)。日本の介護職員の方が認知症に関する知識得点が有意に高かった。(3)高齢者に対するイメージ得点の平均値(±SD)は、大連は44.50 (±8.0)、大阪は39.57 (±5.9)で、中国の介護職員の方が日本よりも高齢者に対するポジティブなイメージが強かった。(4)認知症の人への態度得点を目的変数とする重回帰分析を行うと、大連では、高齢者イメージ得点が認知症の人への態度得点と最も関連が強く、高齢者イメージがポジティブな人ほど、認知症の人に対する肯定的な態度が高かった。また年齢が低い人、仕事の経験年数が5年以上の人、介護の仕事に対する心境が積極的な人において、認知症の人に対する態度得点が高いという関連がみられた。日本では認知症に関する知識得点と認知症の人に対する態度が関連していたが、中国ではそのような関連が認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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