2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530631
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
加瀬 裕子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (30296404)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 認知症 / 夫婦間ライフレビュー |
Research Abstract |
<目的>認知症非薬物療法として効果的な「夫婦間ライフレビュー」を開発する。 <方法>認知症の要介護者とその配偶者に毎週1時間ずつ、計6回、セッションを行い、写真本(ライフレビュー・ブック)を作成した。3回の測定により、その効果を評価しつつ、効果的で実施可能性の高い「夫婦間ライフレビュー」の方法を模索した。 <結果>研究に参加した夫婦のうち5組がセッションを完了したが、充分な参加者を得るため、効果が予測されかつ簡易な方法を開発した。夫婦で写真を選び、介護者は同席せずにコメントを写真に付けてデイサービスに認知症高齢者が持参し、大学生がインタビューを行うことにした。簡易版「Couples Life Review」には11組の夫婦が参加し終了した7組について統計的に分析した結果、家族介護者の在宅介護継続意思の促進を促す傾向が見られた。t(6)=2.30.p<.10。 <結論>簡易版「Couples Life Review」において、10%の有意確率ではあるが、在宅介護継続意思に有意な正の変化が見られた。このことから、簡易版「Couples Life Review」が「Couples Life Review」の汎用化に資する取り組みであり、「Couples Life Review」を多くの場で多くの人に提供できる可能性を提示できたものと考える。 インタビュー調査の結果から、実施者の汎用化については、デイサービスのスタッフによる実施は現実的ではないことが明らかになったが、一方で大学生のデイサービスでの実施は、デイサービス側からも積極的賛同が得られることが示唆された。さらに、本研究で顕著であった大学生実施者と家族介護者との交流から、簡易版「Couples Life Review」は、閉塞的になる認知症家族介護者にとって閉塞感を軽減できる可能性も示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)