2012 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の交通モビリティを高める安全運転支援手法の研究
Project/Area Number |
22530684
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
尾入 正哲 中京大学, 心理学部, 教授 (70185180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸田 孝弥 中京大学, 心理学部, 講師 (00106262)
向井 希宏 中京大学, 心理学部, 教授 (10182065)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 交通安全 / 高齢者 / 作業分析 / 方向感覚 / グループワーク / 教育手法 |
Research Abstract |
平成24年度には以下の3つの課題について、それぞれ研究成果を得た。また各課題から得られた知見の統合を図った。 1.高齢者の不安全行動をカバーする支援手法の研究:高齢者の自動車・自転車運転時の行動について、住宅地域での走行実態のデータを収集し分析を行った。自動車運転に関して、左折時よりも右折時の確認回数が多いことは明らかになったが、その他では、道路環境や刻々変化する交通状況の影響が大きく、一貫した傾向は見いだせなかった。標識や表示の影響の大きさなど、今後の課題も明らかになった。また、自転車シミュレータを用いた安全運転教育を小学校で実施し、今後に向けた教育方法の検討も行った。 2.高齢者の方向感覚支援手法の研究:地図上に記されたルートを記憶し紙上に再生するという実験課題を行った。予想に反して若者と高齢者の再生成績に大きな違いはなかった。また観光地における避難訓練時に、方向感覚についての質問紙調査やルート再生に関する実験を行った。高齢者は地図のイメージの操作に自信がないことなどが示された。 3.運転支援手法普及のための教育手法の研究:交通事故を防ぎ、地域で安全に活動することをテーマとして、生活空間における移動について参加・体験・実践型の交通安全教育を試行した。参加者は地域の高齢者で、4つの老人会のメンバーである。参加者に対して最初に交通安全アンケートを実施し、所轄警察署交通課から提供してもらった地域の交通事故マップをもとに、地域の交通事故の現状を認識してもらい、交通安全上どのような点に気をつければよいか解説した。その際に死亡・重傷事故のあった地点について写真及びビデオを提示して理解を深めた。 研究全体を通じて、高齢ドライバーの増加に伴い運転技能・認知機能の個人差の範囲が拡大していることが示された。今後、交通安全教育の試行場面において、研究成果に基づく実践活動を拡大していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)