2012 Fiscal Year Annual Research Report
性犯罪に対する女子大生の防犯意識を阻害する要因の解明
Project/Area Number |
22530685
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Research Institution | 至学館大学 |
Principal Investigator |
笹竹 英穂 至学館大学, 健康科学部, 教授 (00319229)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 防犯意識 / 楽観主義バイアス / 女子大生 |
Research Abstract |
毎年約2000人以上の女性が強姦事件の被害者になり,心身に重大な傷を負っているにもかかわらず,女子大生の防犯意識は低い。性犯罪に対する女子大生の防犯意識はなぜ高まらないのか,その阻害要因を明らかにすることを研究目的とした。 今年度は特に女子大生の防犯意識は,性に関する危険な出来事の被害体験によってどのような影響を受けるのかについて,楽観主義バイアスの視点から明らかにすることを目的とした。 性に関する危険な出来事の被害は,変質者に出会うということに限定した。楽観主義バイアスは,被害にあう確率を他者と比較するという楽観主義バイアス(頻度)と,被害にあった場合の結果の重大性を他者と比較するという楽観主義バイアス(程度)の2つを設定した。そしてそれぞれの楽観主義バイアスを直接法および間接法によって測定した。中部地方の女子大学生329人に対し調査を行った。その結果,被害体験がある場合には楽観主義バイアス(頻度)が低くなるが,防犯意識の形成にまでは至らないことが示された。また防犯意識を従属変数にし,被害体験と楽観主義バイアス(程度)を独立変数にした分析では,直接法では被害の有無にかかわらず,楽観主義バイアス(程度)が高いと防犯意識が低いことが示された。同様の分析において間接法では交互作用が認められ,特に被害体験がある場合には,楽観主義バイアス(程度)が高いと防犯意識が低いことが示された。 以上のことから,被害体験と楽観主義バイアス(頻度),防犯意識と楽観主義バイアス(程度)がそれぞれ関係しており,よって被害体験と防犯意識は直接的な関係がない可能性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)