2011 Fiscal Year Annual Research Report
仲間関係における認知・情動制御と比較文化発達精神病理学
Project/Area Number |
22530694
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中澤 潤 千葉大学, 教育学部, 教授 (40127676)
|
Keywords | 教育系心理学 / 社会系心理学 / 仲間関係 / 発達精神病理学 / 文化比較 |
Research Abstract |
子どもの情動制御に関する個人差の査定 子どもの個人特性の査定において、日米比較を行うための査定用具の翻訳をひきつづき行い、またバックットランスレーションを行った。 幼児の情動制御機能の査定として、望まない玩具をもらった時の表情制御と仲間関係の関連を検討し、仲間関係の乏しい幼児はネガティブ感情の抑制能力が弱いことを見いだした研究を論文化した。 さらに乳児の泣きという感情表出刺激に対する認知を成人対象に検討した。自閉症乳児の泣きは健常乳児の泣きよりも苦痛が大きいと認知され、また泣き声からの乳児の年齢推定は女性では子供の有無による差はなかったが、男性では子どものある方がより正確であった。イタリアの共同研究者も検討を行い、ほぼ同様の結果を得、論文化した。 情動制御時の脳機能の測定の予備調査についても実施した。 保護者の養育態度の測定 文化比較的養育態度測度の構築のための基礎データを得るために母親、父親へのグループインタビューを米国スタッフと共同で行った。同様のインタビューは共同研究者が、米国、中国、マレーシアにおいて同様に展開した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかの成果を論文化できた。生理的検討の研究をさらに進める必要がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
生理的測定と適応の関連を検討し、縦断的測定へとつなげていく。
|