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2010 Fiscal Year Annual Research Report

教科学習における学習者の認知メカニズムに即した教材特性の解明と教材開発

Research Project

Project/Area Number 22530698
Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

進藤 聡彦  山梨大学, 教育学研究科, 教授 (30211296)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 麻柄 啓一  早稲田大学, 教育総合科学学術院, 教授 (40134340)
Keywords教材の実体化 / 教授・学習過程 / 問題解決 / 知識操作
Research Abstract

学習者の認知メカニズムに適合した理解しやすい教材の特性を明らかにすることを目的とした。まず、学習者にとっての意味性が高く表象しやすい教材を実体化された教材とし、実体化の観点から以下の1.2.の研究を行い、言語教材の内的な変形によって知識表象を変化させる操作の教材理解に及ぼす効果を探る3.の研究を行った。そこで得られた知見は教育実践の改善に直結するものであり、心理学的にも新たな視点をもった成果といえる。
1. 相似形を維持し、辺の長さをk倍したときの図形の面積変化を問う課題において、大学生でもk倍だとする誤答がみられる。その種の誤りの修正のために、誤った変形結果を実体化する群と実体化しない群を設け、当該図形の求積公式を教授した結果、前者で誤りが修正された。この結果は、実体化によって自らの誤りに対するフィードバックが行われやすくなったためだと考察された。
2. 問題解決にとっての属性の値を極端に変化させる外挿操作の学習内容の理解に及ぼす影響を探る実験を行った。その結果、外挿操作を教示すると学習内容の理解促進だけでなく、外挿操作を媒介にした学習内容の転移を促進した。これは外挿操作が学習者の既有知識に合致する実体性を伴うスキーマを喚起したためだと考えられた。
3. 「pならばqである」というルールの学習において、pに具体的な値を代入し、qの値を推理する操作がルールの理解と問題解決に及ぼす効果について調べる実験を行い、その有効性を示す結果を得た。これは現実の問題解決場面で着目すべき適切属性が具体的な値をとっているため、その値への着目を促進し、結果たる他の属性の値との関連が強化されたためだと考察された。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] ルール命題の操作による問題解決の促進2011

    • Author(s)
      麻柄啓一
    • Journal Title

      教育心理学研究

      Volume: 59巻 Pages: 1-12

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 問題解決に及ぼす知識操作情報の教授効果2010

    • Author(s)
      進藤聡彦
    • Organizer
      日本応用心理学会第77回大会
    • Place of Presentation
      京都大学(京都府)
    • Year and Date
      2010-09-12
  • [Presentation] 操作結果の「実体化」の違いが学習に及ぼす効果2010

    • Author(s)
      進藤聡彦
    • Organizer
      日本教授学習心理学会第6回年会
    • Place of Presentation
      北海学園大学(北海道)
    • Year and Date
      2010-07-18

URL: 

Published: 2012-07-19  

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