2012 Fiscal Year Annual Research Report
児童生徒のキャリア発達プロセスの解明とキャリア教育実践の有効性の検討
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22530705
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
前田 健一 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (90101451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新見 直子 広島文教女子大学, 人間科学部, 講師 (40584280)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | キャリア意識 / 対人的受容感 / 学業効力感 / 学校適応感 / 中学生 |
Research Abstract |
本年度は,3年間の縦断的発達研究の最終年度として,以下の3つの研究を実施した。 (1)まず1年目と2年目に実施した新見・前田(2009)のキャリア意識尺度および適応感(対人的受容感,学業効力感,学校適応感)を3年目も実施し,小学6年から中1を経て中2に至る3年間および中1から中3までの3年間にわたるキャリア意識と適応感の発達的変化を検討した。その結果,中学生の段階では1年目から3年目にかけてキャリア意識が高い状態または低い状態で維持されている群が約7割を占め,キャリア意識が高から低または低から高へと変化した群が少ないことがわかった。 (2)次に,キャリア意識と適応感の関連を縦断的に検討した結果,3年間にわたってキャリア意識が高く維持されている群は,他の群よりも対人的受容感,学業効力感,学校適応感が高く,キャリア意識は学校生活における学習や対人関係における生徒の適応感を基盤に形成される関係にあることが示唆された。 (3)調査協力校からキャリア教育の実践活動の情報を収集し,キャリア意識との関連を検討した結果,キャリア教育の実践活動前から後にかけてキャリア意識が高まる生徒もいるが,変化しない生徒も多く,生徒全体では有意な変化は見られなかった。しかし,キャリア意識の変化に基づいて上昇群,不変群,下降群の3群を比較した結果,上昇群と不変群の適応感は下降群よりも高い傾向にあり,キャリア教育の教育実践活動の有効性を一部支持する結果が得られた。今後は1年目,2年目,3年目の調査データに基づいてキャリア意識と適応感の縦断的な発達変化について詳細な分析を行い,学会発表および論文作成を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)